独NRW州議会選でCDU敗北の可能性、メルケル首相に打撃

 [ベルリン 20日 ロイター] 5月に行われる独ノルトライン・ウェストファーレン(NRW)州議会選挙で、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が敗北する可能性が出てきた。CDUのレットゲン環境相が、閣僚ポストを退いて同州議会選挙に出馬することを拒否しているためだ。
 NRW州でCDUは野党となっているが、保守党党首や連立政党はこれまでに、レットゲン環境相に閣僚ポストを退き、同州でCDUを主導することに注力するよう求めてきた。
 メルケル首相は週末、レットゲン氏に全面的な協力を要請したが、同氏は拒否。NRW州での敗北は、2013年の再選を目指すメルケル首相にとって痛手となる。
 デュッセルドルフ大学の政治学者Ulrich van Alemann氏は「レットゲン氏のNRW州へのコミットメントの欠如が、CDUの選挙運動に悪影響を与えている。同州議会選挙で明らかにCDUへの打撃となる」と指摘した。
 また、同州では過去2年間、少数与党政府を形成していた社会民主党(SPD)と緑の党の実績に対する満足度が高く、変化を求める声がそれほど強くないことから、CDUの戦いはすでに厳しいものになっていると語った。
 世論調査によると、SPDと緑の党を合わせた支持率は52%超となっており、勝利が見込まれている。
 NRW州はドイツ最大の人口を抱える。

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