インタビュー:補正執行停止は中小企業にマイナス=自民財金部会長

2009年 10月 30日 12:24 JST
 

 [東京 30日 ロイター] 自由民主党の後藤田正純・財務金融部会長は、臨時国会における財政・金融分野での最大の論点は補正予算の執行停止だと指摘した。ロイターの取材に答えた。

 補正の執行停止は中小企業へのマイナス影響が大きいと指摘し、早急に2009年度2次補正予算案を示す必要があると主張。足元の長期金利上昇は、日本の財政運営に対する不安の表れだとし、政府は財政健全化に向けた意思表明の必要があるとも述べた。

 新政権による補正予算の執行停止を、後藤田氏は「補正はがし」と非難。「将来的に必要なことを前倒し実施して景気対策に活用するのが、補正の本来の意味だ。これが(新政権には)分かっていない」と指摘した。補正の執行停止は、中小企業へのマイナス影響が大きいとの認識を示した上で、政府は今年度下半期の経済運営に対し「問題意識が欠如している」と批判。「来年に(2次)補正を組むというが、補正は、今この瞬間に必要だ」と主張した。

 <日本のリスクプレミアムは上昇へ>

 足元で1.4%台に上昇している長期金利の動向にも言及し「(財政健全化に向けた)政府の意思が見えない。現下の経済・景気対策もない。将来不安も取り除けていない」と指摘。政府が消費税を4年間引き上げない方針の一方で、来年度予算の概算要求が過去最大規模となることに懸念を表明し「日本の財政に対するリスクプレミアムは上がってくるだろう」とした。

 新政権は北欧型の社会を目指しているように見えると述べた上で、北欧諸国では消費税などの国民負担率が高いとも指摘。「こうした現実を無視してアウトプットだけを北欧型にするという(メッセージの)発信では、あらゆる(経済)指標が、日本に対する不安として数字に表れてくるのではないか」とした。

 <中小企業金融円滑化法案、パッケージで示さなければ「画竜点睛を欠く」>

 中小企業の債務や個人の住宅ローンの返済猶予などを金融機関に促す「中小企業金融円滑化法案」に対しては「(返済猶予などに応じるのかは金融機関の)努力義務というが、(取り組み状況を)公表するというのは(実質的に)強制だ」と指摘。返済猶予先に金融機関が追加融資しないなどの事態や、最終的に大量の不良債権が生じることによる国民負担の増加、国内外での金融機関の信用失墜──などの懸念があると指摘した。

 政府は同法案の施行に間に合うよう、金融検査の指南書である金融検査マニュアルも見直し、利払いをしていれば不良債権にしないことなどを盛り込む方向だが、現時点で詳細は示されていない。後藤田氏は「(マニュアルを含め)パッケージで示さないと画竜点睛(てんせい)を欠く法案だ」と指摘。国会審議に向け、早急に示す必要性を主張した。

 
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