インタビュー:オリンパス問題受け「独立取締役」義務化を=自民・塩崎氏
[東京 30日 ロイター] 自民党が設置した「企業・資本市場法制プロジェクトチーム(PT)」の座長を務める塩崎恭久座長(元内閣官房長官)は、ロイターとのインタビューで、オリンパス(7733.T: 株価, ニュース, レポート)の損失隠しで高まった日本企業への国際的な不信払しょくのため、コーポレートガバナンス(企業統治)を強化する制度改正の必要性を提言した。
現行の「社外取締役」では利益相反を排除できなかったことが実証されたとして、諸外国でルール化されている、より厳格な「独立取締役」の義務付けを求めた。また、公認会計士への罰則強化も提案した。
自民党は、法務、財務金融、経済産業部会と「企業・資本市場法制プロジェクトチーム(PT)」が合同で、オリンパス問題の真相究明と再発防止策の検討に着手した。同PTは、上場企業に現在の会社法よりも厳密な内部統制強化などを求める「公開会社法」の制定を検討している。
塩崎氏はオリンパスの損失隠しについて、「(大型不正会計事件の)米エンロン事件があったにもかかわらず、相変わらずこのようなことが起きる日本の資本主義とは何なのか。上場が続けられてきた日本の株式市場とは何なのか。それを支えているインフラは健全ではないというメッセージを世界に送ってしまった」と指摘。「日本の資本市場の質の問題」が浮き彫りになったとして、海外の投資家の逃避を防止するためにも、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化が不可欠とした。
損失隠しが発覚したオリンパスでは、当の社外取締役が「飛ばし」に関与していた疑いがあるとの報道もある。塩崎氏は、単なる「社外取締役」では利益相反を排除することができないことが明らかになったとし、より厳格な「「諸外国の市場並みの独立取締役」の義務付けを提唱した。
ニューヨーク証券取引所では、上場会社に、取締役会メンバーの過半数を独立性の要件を満たす社外取締役とすることを義務づけている。取締役の監視機能の質的向上を図り、利益相反の可能性を軽減する目的だ。独立性の要件としては、当該会社と100万ドル超などの取引関係を過去3年間に有していた企業等の役員・従業員でない点、当該取締役の近親者も要件に抵触しない点など規定し、細目にわたって厳格に「独立取締役」を定義している。
塩崎氏はインドのムンバイ証券取引所も既にニューヨーク証券取引所と同じルールを導入しているとも語り、東京証券取引所の対応の遅れを憂慮。今回の問題を契機に、諸外国並み、場合によっては「もっと厳しいルールを設ければよい」との見解を示した。
一方、同氏は経済界からの反発が法制化の障害になっていると指摘。財界は「人材がいない。分かっていない人がなってもしようがない」など否定的だと述べた。見直しへの反発に対しては「政治の決断しかない」としながらも、「国際会計基準を平気で先延ばしする政権」には期待できないとし、民主党の対応をけん制した。 続く...







