北朝鮮の核協議復帰の動き、透けて見える金総書記の思惑

2009年 11月 3日 11:09 JST
 

 [ソウル 2日 ロイター] 疲弊した国内経済を立て直すという北朝鮮の金正日総書記の望みが、核問題をめぐる国際交渉のテーブルに同国を復帰させることにもなるかもしれない。北朝鮮が経済を立て直すには、大規模な支援を必要とせざるを得ないからだ。

 李根(リ・グン)米州局長が訪米から帰国したばかりの北朝鮮外務省は2日、米国との直接対話を要請し、核開発プログラムをめぐる6カ国協議の場に戻る用意があると表明した。

 ただ、オバマ政権は核放棄を北朝鮮との対話の前提条件としており、6カ国協議の再開には依然として多くの障害が残されている。韓国のある外交筋は「北朝鮮が核兵器プログラムの変更という戦略的決定を下すほど追い込まれていると判断するのは時期尚早だ」と述べる。

 一方、故金日成主席の生誕100年となる2012年までに「強盛大国」建設を実現するよう訴えている金総書記にとって、国内経済の復興は急を要する課題。ミサイル発射や核実験など挑発的行為を重ねてきた北朝鮮は、ここにきて手の平を返したように国際社会との歩み寄りを見せているが、そこには金総書記の「強盛大国」と「世襲」への思いも透けて見える。

 しかし、北朝鮮のイデオロギー問題に詳しい東西大学(韓国)のB・R・マイヤーズ氏は、「強盛大国になると訴え、それを2012年までに実現させると言い、期待を高めるのは非常にリスキー」と指摘する。これまではありもしない経済実績を喧伝したり、国内の困窮を米国のせいにできた北朝鮮政権だが、2012年までには国民に本当の変化を見せなくてはならないからだ。

 国内総生産(GDP)で推定170億ドルと、韓国の約2%にすぎない北朝鮮経済は、いくつもの難題に直面している。

 韓国からの経済支援は北朝鮮経済の約5%を占めるとされるが、2008年に誕生した李明博(イ・ミョンバク)政権は、非核化への具体的措置を無条件経済支援の条件としている。

 5月の核実験に対する国連安全保障理事会の対北制裁決議には、同国にとって大きな外貨獲得手段だった武器の禁輸も盛り込まれた。  続く...

 
 
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