焦点:求人と賃金の悪化に底打ち感、雇用情勢にも変化の兆し
[東京 28日 ロイター] 7月の失業率が過去最悪を更新し、全体としてはまだ厳しい雇用情勢において、底入れを示す動きも見え始めている。6、7月の新規求人数が下げ止まり、求人賃金も一部で上昇に転じた。
輸出の底打ちや生産活動の持ち直しが影響しているとみられ、エコノミストの一部の間では、悪化を続けた雇用情勢が最悪期を脱したのではないかとの見方が出ている。ただ、今後の景気回復テンポに不透明感が強い上、政権交代による政策変更の可能性もあり、雇用吸収の動きがこのまま改善に向かうかどうかは予断を許さない。
<求人数が下げ止まり、派遣・正社員とも改善の兆し>
民間求人情報誌やフリーペーパー、求人サイトが加わっている「全国求人情報会」のデータによると、求人数前年比は2008年に入って急激に落ちこんだ後、09年2月以降、マイナス45%を超える水準で底ばいを続けていたが、7月は41%減に改善した。リクルートが運営する転職情報サイト「リクナビNEXT」の黒田真行・編集長は「求人数は下げ止まっている」とみている。
全国で最大の求人が集まるハローワーク飯田橋では、1カ月の求人数(パート以外の常用雇用)が金融危機前の3万件程度から2万件台に落ち込む状況が続いてきた。しかし、ここにきてやや動きが出てきた。ハローワーク飯田橋・産業雇用情報官によると「非正規労働者の調整は1、2月で一段落し、企業の求人相談件数もこの春までよりやや増えている感じだ」と説明。「求人減少は5月が最悪期だった可能性がある」とみている。
厚生労働省が28日発表した全国の新規求人数でも、前月比が6月に4.2%増と半年ぶりに上向いた後、7月も横ばいとなり、悪化傾向に歯止めがかかった。
非正規社員の後を追うように悪化していた正社員の求人でも、底打ち感がうかがえる。厚生労働省発表の正社員の新規求人は5月に前年比減少幅が37.7%減まで落ち込んだのを底に、6、7月は減少幅が20%台まで縮小し、落ち込みが緩やかになってきた。正社員の離職も減少している。同省によると、昨年10月から今年9月末までに予定、あるいは実施された解雇者の累計は8月時点で、非正規社員が23万人、正社員は4万3000人に上るが、非正規社員は既に今年3月以降の増加が一服。正社員の離職も5、6月単月の8000人台をピークに7月は6000人台、8月は2000人台に大きく減少した。
<生産回復が雇用にも波及> 続く...
為替「非常に大きな影響」
パナソニックの大月均専務(海外担当)は26日、ロイターのインタビューに応じ、この日14年ぶりにドル/円が86円台へ突入したことについて「非常に大きな影響を受ける」と述べた。 ビデオ | 記事の全文












