再送:五輪=特集:間違った経済政策、早期転換無ければ社会亀裂リスクも
[東京 24日 ロイター] 中国が国の威信をかけて開催する北京五輪。8月8日の開幕を前に世界最大級のスポーツイベントへの注目度が高まるとともに、うたげが終わった後の中国経済の行方について期待と懸念が渦まいている。
米国の景気減速が鮮明になる中で、13億人の巨大消費市場を抱える中国が世界経済の新たなけん引役として一段と比重を高めるのか、それとも失速してしまうのか──。シンクタンクの5人の中国専門家に、北京五輪が中国にもたらす意味と五輪後の経済見通しについて聞く。
富士通総研(FRI)経済研究所の柯隆・主席研究員は、中国経済は北京五輪後も当面は規模の拡大を続けるとみる。ただ、銀行の貸出総量規制など現行の経済政策は「完全に間違っている」と指摘。早期に政策が転換されない場合は、株価のさらなる下落や雇用の悪化などにつながり、社会に亀裂が生じるリスクがあると警鐘を鳴らす。
同氏は22日に行ったロイターとのインタビューで「貸出総量規制で市中の資金が不足し、企業経営が悪化している。株価が上がるはずはない。9月のパラリンピックが終わるまでに経済政策が転換されないと、秋ごろから中国経済はすごく危ない」と語った。
その上で中国社会の格差が拡大している問題についても、胡錦涛政権が交代する予定の「2012年ごろに山場を迎え、亀裂や衝突が生じる可能性もある」との懸念を示した。
インタビューの要旨は以下の通り。
―― 五輪後の中国経済の行方は。
「規模そのものの拡大は続く。2008─09年は07年ほどの高さではないにしても、10%前後の成長が続く見通し。ただ、経済の中身を検証する必要がある。今の経済政策は大きく間違っている。昨年から一気に景気引き締め政策を始動させたが、中央銀行はインフレ抑制のために引き締めたくても、通貨の安定を考えると利上げはできず、手足を縛られた状態だ。預金準備率の引き上げや手形発行による短期金融市場からの資金吸い上げを行っているが、インフレで熱は上がり、解熱剤になっていない」
「そこで昨年7月には外科手術のように貸出総量規制を導入したが、これは完全に間違っている。市場経済と言いながら計画経済の政策を復活させたもので、多少熱が下がるようにみえても、実は体力の消耗になるだけだ」 Continua...

