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アングル:中国進出の日本企業、ブランド戦略に見る成功の鍵
2014年5月22日 / 05:02 / 3年前

アングル:中国進出の日本企業、ブランド戦略に見る成功の鍵

[上海 22日 ロイター] - 尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐり日本と中国の間で緊張が高まった2012年、中国の大学院生Wei Hanyuさん(23)は日本製品のボイコット運動に加わり、資生堂(4911.T)の化粧品を捨てた。

5月22日、日中関係が緊張する中、中国に展開する日本企業の中には慎重なブランディング戦略で成功する例が見られる。写真は北京のユニクロ。12日撮影(2014年 ロイター/Petar Kujundzic)

しかし、Weiさんは現在、「オプレ」のフェイスクリームを使っている。このブランドは資生堂が中国だけで展開しているもので、Weiさんは中国か韓国のブランドだと思ったという。資生堂の文字は、パッケージに小さくプリントされているだけだ。

Weiさんは「(オプレの)広告が韓国ブランドに似ており、若者向けのブランドだという印象を持った」と振り返る。

資生堂は意図的に社名を隠すようなことはしていないとしながらも、中国限定の化粧品を慎重にブランディングしていくことが、中国人消費者の獲得を目指す日本企業には有効だと思われるとしている。

ブランドコンサルティング会社インターブランドの古谷公氏は、「消費者の目から見て重要なのはブランドが高品質であるか、信頼できるかだ」と指摘する。

<高品質>

ユニクロを展開するファーストリテイリング(9983.T)も中国人消費者の取り込みに成功している日本企業の一つだ。同社は伝統的に愛国心の強い中国内陸部にも進出しているが、ここはユニクロが日本ブランドとすぐには認識されない場所でもある。

北京や上海などの大都市の消費者と異なり、開発が遅れている都市では、グローバルブランドに触れる機会も少なく、どこの国のブランドかを認識している人も少ない。

ファーストリテイリングはロイターに対し、中国事業の成功の理由の1つについて「ユニクロが高品質ブランドだという認識が広がっていることだ」と説明。「中国では中間所得層をターゲットにしており、日本と同じ製品を販売している」とした。

同社は、地域ごとの売り上げを公表していないものの、日中の対立による影響は「ほとんど見られない」という。

自動車メーカーなど他の日本企業は、2012年の反日デモで大きな打撃を受けた。中国販売の占める割合が最も大きい日産自動車(7201.T)は、2013年3月期の業績見通しを20%下方修正した。

多くの中国人にとって、日本製品の魅力はその質だ。中国製品は汚染ミルクなど安全をめぐる問題が多発しており、日本の製造基準の方が優れていると見られている。

それでも、日中対立は中国人消費者の選択に影響を与えているようだ。

東部杭州出身のエンジニアChen Huizheさん(51)は、「わざわざ日本製品をボイコットしたりはしない。日本製品は質が良く、それは否定できない」とコメント。その上で「もし二つの製品が同じくらい良ければ、日本製でないものを選ぶ」と付け加えた。

(Kazunori Takada記者、翻訳:野村宏之、編集:橋本俊樹)

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