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ECBの証券買い入れ策に失望感、規模示さず効果も不透明との声
2014年10月6日 / 06:57 / 3年前

ECBの証券買い入れ策に失望感、規模示さず効果も不透明との声

 10月2日、欧州中央銀行(ECB)は、資産担保証券(ABS)とカバードボンドの買い入れについて詳細を発表した。フランクフルトで8月撮影(2014年 ロイター/Ralph Orlowski)

[ロンドン 3日 IFR] - 欧州中央銀行(ECB)は2日、資産担保証券(ABS)とカバードボンドの買い入れについて詳細を発表した。潜在的な規模は1兆ユーロとしながらも、具体的な買い入れ予定額を示さなかったため、市場では失望感が強まった。

ECBは今月からカバードボンドを、年内にABSを発行市場と流通市場で購入する。

ソシエテ・ジェネラルのストラクチャードファイナンス部門のアナリスト、ジャンダビド・シロットー氏は、説明が不十分なため予想が困難として、やや失望したと述べた上で「経済にどのように効果が波及するか説明がほしかった」と指摘した。

ECBの買い入れ期待を背景に9月に住宅ローン担保証券(RMBS)などのスプレッドが縮小した。ABSの発行が増えて金融機関のバランスシートが軽くなり、貸し出し余力が増すためには、スプレッド縮小がメザニン債や劣後債まで広がる必要がある。

ABSが他の金融商品よりも割高な状況で投資家に購入を促すには、特別な動機づけが必要となる。政策当局者はABSの保有に関する資本要件や流動性バッファー基準の緩和を検討しているが、ECBはこうした点に言及しなかった。

ABSの保証付きメザニントランシェ買い入れについて、ECBが具体的な内容を示さず、詳細は今後明らかにするとしたことも失望を招いた。

欧州金融市場協会(AFME)の債券部門責任者リチャード・ホプキン氏は「民間の需要を十分に喚起すれば、メザニントランシェを含めて公的部門の関与は必要ないと考えている」との見方を示した。

「そのためには資本要件に関する規制を十分に検討する必要がある。優先債とメザニンの双方について、民間部門の参加を阻害するのではなく促進しなければならない」としている。

ムーディーズのシニア・バイス・プレジデント、マリー・ディロン氏はECBの資産買い入れ計画について「主に銀行の資金調達を支援するものであり、貸し出しを促進する上でより効果的な資本強化につながるものではない」と分析した。

格付け会社のシニアアナリストはECBのABSとカバードボンド買い入れはプラスだとし、発行が大幅に増えなければスプレッドは縮小するとの見方を示した。

あるトレーダーは「ECBに売ることを想定して数週間前にシニア債の買いが見られた」と述べ、買い入れの条件を満たしていない証券については、市場で新たな水準を模索することになるとの見方を示した。

買い入れ対象外とされたギリシャのRMBSには売り圧力が強まっている。

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