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アングル:資産運用会社の再編に動くメガバンク、法改正が後押し
2014年12月10日 / 23:23 / 3年後

アングル:資産運用会社の再編に動くメガバンク、法改正が後押し

[東京 11日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T)などメガバンクグループで、傘下の運用子会社を合併・統合させる動きが始まった。投信法の改正によりファンドの統合手続きが簡素化され、合併によるスケール・メリットが得やすくなったことも背景にある。今後、一段と再編機運が盛り上がる可能性もありそうだ。

 12月11日、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクグループで、傘下の運用子会社を合併・統合させる動きが始まった。都内で11月撮影(2014年 ロイター/YUYA SHINO)

三菱UFJは、来年7月に傘下の資産運用子会社、三菱UFJ投信と国際投信投資顧問を統合させる方向で検討に入った。グループ内で証券会社と信託銀行の2つに分かれていた運用ビジネスを信託銀行に集中させ、運用能力の向上を図る。

一方、みずほフィナンシャルグループ(8411.T)でも、みずほ信託銀行、みずほ投信投資顧問、新光投信、DIAMアセットマネジメントに分散している運用子会社4社の統合に向けて、検討に入っている。

ただ、DAIMは親密先の第一生命保険(8750.T)との折半出資会社のため、統合会社の出資割合の調整が必要で、一朝一夕にはいかないようだ。みずほFGの佐藤康博社長は、ロイターとのインタビューで「いきなり4社を切り出して統合させようとは考えていない。実質的に1つの企業体として、バーチャルに運営するやり方は可能」と語り、早急な統合には慎重なスタンスを示した。

最も困難な状況にあるのが、三井住友フィナンシャルグループ(8316.T)。傘下には、三井住友アセットマネジメントと大和住銀投信投資顧問の2社があるが、いずれも過半数に届かない出資比率でしかない。「相手があることなので、簡単には再編というわけにはいかない」(同社幹部)というのが実情だ。

グループ内で系列の運用会社が乱立している状況は、3メガともに似た状況だ。その理由の一つに「運用会社の統合は、スケールメリットが得られない」(ある運用会社幹部)という事情がある。

運用会社が合併しても「手続きが煩雑なため、事実上、ファンドの統合が不可能。得られる合理化効果は限られている」と同幹部は話す。実際、ある運用会社は、似たような運用方針を持つファンドを統合させようとしたが「非常に手間がかかることがわかり、断念した」(関係者)という。

しかし、状況は変わりつつある。大きな変動要因として注目されているのが、12月1日に施行された改正投信法だ。今回の改正では、ファンド統合の手続きが簡素化され、統合が進めやすくなった。

公募投信の銘柄数は、すでに5000本を超えている。「米国と比べ、日本のファンドは1本1本の規模が小さく、コストが下がりくい状況」と金融庁幹部は話す。ファンドを統合させ、規模が大きくなれば、運用コストも下がり、投資家が得るメリットも大きくなる。これが、法改正の背景にある金融庁の考えだ。

もう一つは、証券会社や銀行に対して、投資信託の回転売買による販売手数料を獲得するビジネスモデルの変更を金融庁が求めている点だ。証券会社や運用会社は、こぞって運用残高の積み上げを経営目標に掲げ始めた。「規模を拡大しないと、生き残れない」(メガバンク役員)というわけだ。

メガバンクから動き出しだ運用業界再編の動きは、今後、さらに広がっていく可能性もある。

布施太郎 編集:田巻一彦

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