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ブログ:モザイクの世界で暮らす
2016年9月30日 / 09:52 / 1年前

ブログ:モザイクの世界で暮らす

 9月29日、米カリフォルニア州ロサンゼルスの一画であるベニスには、数多くの陶磁器やユーモラスな土産物、手焼きのタイルが、壁や床一面に飾られた「モザイクタイル・ハウス」がある。8月撮影(2016年 ロイター/Mario Anzuoni)

[ロサンゼルス(米国) 29日 ロイター] - 米カリフォルニア州ロサンゼルスの一画であるベニスには、数多くの陶磁器やユーモラスな土産物、手焼きのタイルが、壁や床一面に飾られた「モザイクタイル・ハウス」がある。シェリ・パンさんと夫のゴンザロ・デュランさんが、約20年かけて一緒に制作したアート作品だ。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

万華鏡のようなこの家について「ガラクタ天国」だと、パンさん(76)は語る。「何でもかんでもセメントでくっつけたら、こんなオマージュになったの」

「何でもかんでも」というのは、プードルやフラガールの小さな置き物、陶磁器製ベースボールバットの記念品、コーヒーカップの丸いカップ部分の一部や取っ手を意味する。ハウス内外の壁や床を伝統的なモザイクパターンにするのに使用されているのは、陶磁器や鏡の破片だ。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで15日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで15日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

夫妻の出会いは1992年、デュランさんが働いていた画材店にパンさんがアクリル絵の具を求めてやって来たときだ。2人は今でもこの店で画材を仕入れているという。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

モザイクタイル・ハウスはビーチからバイクで20分のところにある閑静な通りに面している。パンさんは1994年にこの家を購入。家屋内にアートスタジオを造りたかったという。今ではこのスタジオがパンさんのお気に入りスポットとなっている。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで1日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで1日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

デュランさんによると、スタジオが完成すると、パンさんはバスルームに敷き詰めるタイルを作った。

「あまりに楽しかったので、ただただ作り続けた」と、メキシコ生まれでイーストロサンゼルス育ちのデュランさん(72)は話す。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

プラスチック製のヤシの木や空になったソーダボトル、おもちゃの兵士などが天井からぶら下がっていたり、壁に埋め込まれたポットのなかには歯ブラシが置かれていたりする。また小さな人形の頭が、蛇口の後ろからのぞいていたりも。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで15日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで15日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

ロイターの写真カメラマン、マリオ・アンツォーニ記者は、デュランさんのスタジオでもあるキッチンを、とりわけ風変わりだと表現。

「あそこで時間を過ごしたくなる」と同記者。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

流し台の周りにはチョウやラクダ、キリンの形をしたタイルが張られ、陶磁器製の雄のニワトリが誇らしげに朝食用カウンターを陣取り、壁の一部は夫妻の写真で飾られている。キッチンの電化製品はデュランさんによってペイントされている。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

パンさんいわく、2人のコラボレーションは究極の「やってちょうだい」プロジェクトなのだそう。パンさんがタイルを作り、デュランさんがそれを敷き詰める。だがチームワークはそれだけにとどまらない。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで1日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで1日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

「彼はとても忙しく働いているのに、私が『あなた、何か違う気がするのだけど、私には分からない』と言いに行くと、彼は振り返って『ああ、分かったぞ』と言って、直してくれる」とパンさんは語る。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

パンさんは家族や教授から会計士になるよう勧められたが、18歳のときにゴッホの展覧会を見てからは振り返ることは一度もなかったという。

「この家のコンセプトは、まさにゴンザロと私のラブストーリーなの」とパンさん。「私たちはこの家でサルサを踊ったり、一日中キスをしたり。有毒でなければ、彼の体にペイントしたりね」

パンさんは、モザイクタイル・ハウスがいずれ米国家歴史登録材に認定されることを願っている。一方、デュランさんは、何が起きようと、この家がずっと存続すると確信している。

米カリフォルニア州ロサンゼルスで15日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで15日撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

「これを取り壊すのは大変な仕事だ。だから永遠にここにあると思うよ」とデュランさんは言う。

予約して1人12ドル(約1200円)支払えば見学も可能だ。

「訪問者は夫妻が働くなか、自由に歩き回ることができる」と、デュランさんとパンさんについてアンツォーニ記者は語る。「まるで2人もアートの一部のようだ」

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

米カリフォルニア州ロサンゼルスで8月撮影(2016年 ロイター/MARIO ANZUONI)

(写真:Mario Anzuoni記者 文責:Melissa Fares)

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