〔焦点〕日銀が「異例の措置」延長、最終需要次第で再延長も否定できず
[東京 15日 ロイター] 日銀はコマーシャルペーパー(CP)や社債の買い取りなど「異例の措置」の延長を決めたが、白川方明総裁は「先行きの金融・経済情勢については不確実性が高い」と強調、依然として下振れリスクを強く意識している姿勢をにじませた。
延長期間を半年ではなく3カ月にとどめるなど、足元の金融・経済の改善を色濃く反映させたものの、副作用から縮小か見直し観測が出ていた企業金融支援特別オペをそのまま残したことからもわかるように、先行きについて決して楽観しているわけではないようだ。在庫調整が完了したあとの「最終需要」の動向次第では、再延長になる可能性も否定できない。
<雇用調整はこれから正念場も>
市場は最悪期は脱して安定化に向かっているものの、ぜい弱性を抱えたまま走っていることには変わりはない。在庫調整にようやくメドがつき、生産が回復してきたが、資本ストック調整に入るのはこれからが本番だ。
企業は十分な収益を生まない資本ストックを抱えながら、利払いをしなければならず、これは収益の圧迫要因になる。過剰設備は過剰債務の増加につながり、金融機関からみれば、不良債権の増加、信用コストの膨張につながる。
一方、雇用情勢についても、むしろこれから雇用、賃金の正念場を迎えるとの見方が多い。現在は雇用調整助成金などの政策対応もあり、過剰雇用すべてが失業者になってはいるわけではないが、生産水準が戻ってこなければ、企業も余剰人員に手をつけざるを得ない。仮に余剰人員に手をつなければ企業は過剰雇用を抱えたまま走ることになり、これは賃金抑制圧力につながる。
現在は、企業の成長期待が大きく落ち込んでいないため、そこまでの極端な調整になるとの見方には至っていないが、白川総裁は「今後、生産が落ち込むことがあれば、雇用者数に影響があるだろう」と述べ、最終需要の動向次第ではもう一段の調整もあり得ると警戒を強めている。
<世界経済の回復に確信持てず> 続く...



