アステラス4―6月は1.3%営業増益、開発導入一時金が減少
[東京 3日 ロイター] アステラス製薬(4503.T: 株価, ニュース, レポート)は3日、2009年4―6月の営業利益が前年同期比1.3%増の691億円になったと発表した。為替円高によるマイナス影響はあったものの、製品導入一時金が前年同期に比べて大きく減少したことで、営業増益となった。
営業利益の通期予想に対する進ちょく率は32.1%。前年同期の通期実績に対する割合は27.2%だった。
前年同期に比べ、米ドルに対して7円、ユーロに対して31円の円高となったことから、売上高では168億円の減収、営業利益段階では30億円の減益要因となった。
連結売上高は、同0.9%減の2521億円となった。過活動膀胱治療剤「ベシケア」は15.2%増と引き続き拡大。免疫抑制剤「プログラフ」は、最も売り上げ規模の大きい米国で08年4月に特許が切れたものの、現時点では、ジェネリック品(後発品)は発売されていない。米国でのプログラフの売上げは、円高の影響で減収となったものの、現地通貨ベースでは順調に推移した。
また、米国で、同社製品を積載したトラックの盗難事故が発生し、製品の自主回収や在庫廃棄を実施したため、45億円の減収要因となった。畑中好彦上席執行役員は会見で「7―9月期を通じて、影響はなくなっていく。通期でみれば、影響は軽微」と述べた。
売上高が減少したものの、研究開発費を含む販売費及び一般管理費の減少により、営業増益となった。前年同期は、コメンティス社とのアルツハイマー型認知症治療薬に関するライセンス契約に基づき製品導入一時金を80億円計上していたが、今4―6月期は16億円の計上にとどまり、大きく減少した。
一方、世界的な金利低下による受け取り利息の減少や為替差損の計上により、経常利益は減益となった。
2010年3月期の業績予想は据え置いた。営業利益予想は前年比14.1%減の2150億円で、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト16人の予測平均値2257億円を4.7%下回っている。
主力品「プログラフ」の後発品が市場に出ていないことで、同社の収益にはプラス要因となるが「製品導入などの活動を積極的に進めたい。4―9月期、通期ともに見通しを変更するような状況にはない」(畑中氏)としている。
(ロイター日本語ニュース 清水 律子記者)
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