国民新党が返済猶予制度で提案、銀行に損失出ない仕組みと説明
[東京 1日 ロイター] 国民新党は1日、政府の貸し渋り・貸しはがし対策ワーキングチーム(WT)に提案する返済猶予制度案をまとめた。国民新党は、銀行に損失が発生しない仕組みだと説明している。WTに提案し、議論の叩き台にしたい考え。
会見した国民新党の下地幹郎政調会長は、亀井静香郵政・金融担当相の意向を盛り込んだ案だとし「骨格はできあがった」と述べた。大臣の考え方としては、森田高政調会長代理が「(金融機関に)不利益が発生する可能性もあるだろうから、国家が前に出て銀行にも損失が発生しない仕組みを作らないといけないと(亀井金融相は)言っている」と述べた。
ただ、損失を発生させない具体的な仕組みについては「方向性がきちっと出たら報告したい」(下地政調会長)と述べるにとどめた。
同案の作成に当たっては、識者から意見を募ったほか、米英仏の制度も参考にしたとし、特殊なものではなく海外にも事例があると説明した。下地政調会長は「われわれの党だけで決められない」とし、今後、与党各党がWTに案を持ち寄って協議を進めるとの見通しを述べた。
国民新党の案では、猶予期間は亀井郵政・金融相が示している3年程度が最長になる見通し。金利部分の扱いについては「減免というようなことは考えていない」と述べる一方、借り手と貸し手が相談した上で返済猶予の対象とする元金と金利の組み合わせを決めるとした。
下地政調会長は、返済猶予対象の基準について、中小・零細企業は緊急保証制度の基準が「1つの方向性になる」とし、個人の住宅ローンについては「(個人が)返済できなくなったかどうかを一番わかるのは銀行」だとして、銀行が判断することになるとの考えを述べた。
これ以外には「(中小・零細企業が)3年後から(業績が)回復すると銀行が判断したら対象になる。ただ、これまでに不正経理をしたり問題を起こしている企業を銀行が挙げてくることがあればチェックする。銀行の判断が正しいかどうかは金融庁で見てもらう」との考えを示した。
下地政調会長は、銀行が積極的に返済猶予に応じる仕組みも盛り込んであると説明。金融検査の見直しのほか「(返済猶予の対応状況を)公表していくことで、銀行がしっかり役割を果たせる仕組み」とした。
必要な予算として森田政調会長代理は、緊急保証制度の30兆円の枠に対し、8月までに使われたのは14兆円程度だと説明し「はるかに少ない規模で考えていけるのではないか」と述べた。
貸し渋り・貸しはがし対策WTでは、債務の返済猶予制度を含め対策の法制化に向けた作業を進めている。1次検討を10月5日までに終える予定で、より具体的な法案に近づけるための2次検討として9日まで作業を進める方針。
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