東芝がアレバ部門買収でアブダビ国営企業と応札へ、官民ファンド活用検討
[東京 3日 ロイター] フランスの原子力発電複合企業アレバGEPFi.PAの送配電機器部門「アレバT&D」の買収を検討してきた東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)が、今月9日にも行われる第2次入札で、アラブ首長国連合(UAE)のアブダビ国営エネルギー会社(TAQA)TAQA.ADと共同で応札する方向で最終調整に入っていることがわかった。
買収資金の調達では、日本政府と民間企業が共同出資して7月に発足した「産業革新機構」からの資金調達を検討している。複数の関係筋が3日、ロイターに明らかにした。
TAQAはUAEを構成する7首長国の1つアブダビ政府が過半数を出資するエネルギー企業。首長国内の水、電力供給の大半を担う一方、世界各地で発電所や油ガス田権益などエネルギー分野の投資を展開している。
東芝は、再生可能エネルギーの利用拡大や省エネルギーの推進に必要とされる次世代送配電網(スマートグリッド)に関連した事業に注力している。アレバは6月末に送配電機器部門の売却方針を発表。東芝は、スマートグリッド分野などで自社事業との相乗効果が期待できるとしてアレバT&Dの買収を本格的に検討し、9月中旬に行われた第1次入札に単独で応札した。
ただ、買収では5000億円規模の資金が必要とされる。6月に約5000億円の資本増強を実施した東芝だが、2009年9月末時点の自己資本比率は13.5%にとどまり、財務体質は依然として強固とは言えない状況にある。このため本格的な買収提案を行う第2次入札に向けて、複数の外国の投資ファンドなどと共同応札に向けた交渉を続けてきた。
東芝はまた、共同で落札した場合の自己負担資金の調達で、産業革新機構の資金の活用を検討している。
同機構は4月に成立した改正産業活力再生法に基づき7月に発足した公的ファンド。日本政府が820億円、民間企業16社が計85億円をそれぞれ出資した。
この出資金905億円に加え、同機構が金融機関から資金調達を行う場合に最大で8000億円の政府保証が付く取り決めになているため、約9000億円の投資が可能な仕組みになっている。革新性のある事業にリスク資金を供給するのが同機構の目的の1つで、東芝はアレバT&D買収の資金調達で同機構と調整中だ。 続く...


