日経平均が5日ぶり反落、SQ前の仕掛け的な売り
[東京 12日 ロイター] 東京株式市場では日経平均が5日ぶりに反落した。あすのSQ(特別清算指数)算出や銀行決算前で動きにくく、方向感の乏しい展開。全般的な動意の薄さが指摘された。
11日の米株価が引き続き堅調だったことを受け、東京市場でも当初は買いが先行。前日売られた主力株を海外勢が買い戻す動きが観測されたが、後場に入って反落した。仕掛け的な売りが観測されたという。手掛かりが薄いことや円高基調などが引き続き上値を抑えており、心理的節目の日経平均1万円がやや遠のいた。
東証1部騰落数は値上がり263銘柄に対して値下がり1311銘柄、変わらずが95銘柄だった。東証1部の売買代金は1兆2374億円となった。
前日の米株式相場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種が13カ月ぶり高値を付けるなど、3市場が堅調な値動きを示した。高級住宅建設のトール・ブラザーズ(TOL.N: 株価, 企業情報, レポート)の良好な業績見通しや中国の経済指標が世界経済の回復を裏付ける形となったほか、米連邦準備理事会(FRB)当局者が、当分の間、低金利が続く可能性を示唆したことを受けて地合いが強まったことが背景。
東京市場は前場の取引で、米株高を受けて輸出関連株を中心に幅広く物色されて始まったが、買い一巡後は伸び悩み、9900円前半で推移した。前場の値動きは高安38円40銭にとどまった。市場関係者によると「物色意欲は感じられるものの、日経平均1万円が意識される感じで動きが鈍い。あすのSQ算出を控え、上値に対して慎重になっているようだ」(準大手証券トレーダー)との声が出ていた。
大手証券の株式トレーダーによると、海外勢が自動車や電機など、前日売られたところを買い戻している動きが出ていた。日経平均の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)は、日経225オプション12月物のストライク価格1万円のプット、コールともに21―22%付近と動意は薄かった。SQのほか大手銀行の決算発表を控えて動きにくく、さらには円高基調の継続から「上方向へ行くには抵抗が強い」(日興コーディアル証券エクイティ部部長の西広市氏)との見方が広がった。
後場に入ってからは、方向感の乏しい値動きが続いた後、マイナスに転じた。市場では「先物への大口売りは一服したものの、下値での買いも乏しく反発力は鈍い。現物株の売りが目立っているわけではなく、あすのSQ算出を意識した仕掛け的な動きのようだ」(大手証券エクイティ部)という。中国の上海総合株価指数などアジア株が堅調で大手証券の株式トレーダーは日本株売り/アジア株買いの動きも観測された。
銘柄別では、日本郵船(9101.T: 株価, ニュース, レポート)が弱含んだ。同社は12日昼、公募増資で最大1424億円を調達すると発表した。調達資金は設備投資に充当する。事前に報道されていたことから軟調で寄り付いていた。また、清水建設(1803.T: 株価, ニュース, レポート)と大林組(1802.T: 株価, ニュース, レポート)は、決算発表で通期の連結営業利益見通しを下方修正し、売られた。大林組は終盤に買い戻された。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)
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