強いドルは米国に重要、財政改善に取り組む=財務長官
[シンガポール 12日 ロイター] ガイトナー米財務長官は12日、オバマ政権が強いドルを支持し、ドルの価値を支えるための行動に取り組む方針をあらためて強調した。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会議終了後の記者会見で長官は「米国が強いドルを維持することは非常に重要だ」とし「成長の回復に伴い、財政状況の均衡を取り戻していく」と語った。
ドルが世界の準備通貨であることから、米国にはドルの価値を維持するための特別な責務が伴うとの見解を繰り返し、「米国は世界経済の安定と強さの源としての特別な責務を負っている。改革を求める発言を続けていく。米国はこの地域の国々にとり力強いパートーナーとなる」と述べた。
景気支援に向けた各国政府による大規模な支出が将来インフレを招きかねないとの見方に対しては「大半の主要国でインフレは低水準で抑制されている」と指摘し、「最重要事項は初期段階にある回復を確実にしていくことだ」との認識を示した。
長官はまた、世界経済には回復の心強い兆候が見られ、アジアが回復を主導していると評価した。同時に将来の成長については、米国の消費以外に成長の源泉を見出す必要があるとし「米国以外の国々は成長・投資・支出の源を一段と自国内に求めていかなければならなくなる」と述べた。
その上で、中国ではすでにこうした動きが見られると指摘。「中国の経常黒字は大幅に縮小した。国内で支出や投資の急拡大が見られている。これは単なる回復や成長の初期的な兆候ではなく、世界経済が拡大していく上で基調的に必要かつ重要な移行を示している」との見解を示した。
中国人民銀行(中央銀行)は、資本フローの変化や主要通貨の変動に基づいて人民元為替相場メカニズムを改善する方針を示しているが、中銀は人民元を上昇させる準備ができているかとの質問に対しては、「その質問は中国の財務相に尋ねるべきだろう」とし、コメントを控えた。
その上で「中国は回復において大きな役割を果たしている。政府が打ち出した広範な改革は、将来の成長に向けたより強固な基盤を築く上で重要な土台となる」と述べた。
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