訂正:大手化学の収益回復鮮明、住友化は通期見通しを上方修正

2010年 07月 30日 18:52 JST
 
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 [東京 30日 ロイター] 大手化学メーカーが収益回復を鮮明にしている。住友化学(4005.T: 株価, ニュース, レポート)が2011年3月期の連結営業利益予想を700億円(前年比36%増)と期初の計画に比べて2倍の上方修正となった。

 このほか、通期予想を据え置いた三井化学(4183.T: 株価, ニュース, レポート)も4─6月期の連結営業利益が117億円の黒字(前年同期は135億円の赤字)に転換、進ちょく率は対通期見通しで33.6%、対上半期予想では87.1%に達した。東ソー(4042.T: 株価, ニュース, レポート)も4─6月期は黒字転換、昭和電工(4004.T: 株価, ニュース, レポート)は29日に、2010年1─6月期(訂正)連結営業利益予想について、期初予想の130億円から177億円(前年同期実績は228億6100万円の赤字、訂正)に上方修正した。

 住友化学の上方修正した通期営業利益予想は、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト20人の予測平均値447億円を56.5%上回ったほか、三井化学が据え置いた通期の連結営業損益予想は350億円(前年実績は94億円の赤字)は、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト15人の予測平均値358億円を2.2%下回っている。

 急速に回復した背景にあるのは、主力である石油化学のほか、基礎化学、電子材料など機能製品など幅広い分野での需要拡大。「石油化学製品は原料ナフサ価格の上昇を受け売価が上昇した上に数量も増加。液晶関連など情報電子化学は販売価格は弱含みだが、中国アジア向けを中心に好調に推移している」(住友化学の野崎邦夫常務)「石油化学、機能化学品など拡販効果が大きい上に交易条件も好転している」(三井化学の佐野鉱一副社長)などの声が出ていた。

 製品需要の増加に伴い操業度も大幅に向上し、住友化学では「液晶板などはフル生産でいっぱいの状況。足元では落ち着いたが、高い操業度が続いている」(野崎常務)という。三井化学では、基礎化学品を中心に生産設備がフル稼働となる分野が多く「加工品などで成長が見込める分野については、設備増強など対応を取らないといけないと考えている」(佐野副社長)としている。

 ただ、下半期以降については各社とも慎重にみている状況だ。上方修正した住友化学でさえも、営業利益予想は上半期500億円に対して700億円と、計算上では下半期減益となる。これについて、各社からは「下半期は中東産の低コスト品が出回り、その影響を考慮する必要がある」(東ソーの太田垣啓一副社長)「エコカー減税の一巡など政策対応について織り込む必要がある」(住友化学の野崎常務)、「EUの問題や北米景気に対する不安のほか、中国が調整局面に入ったとの見方があるなど不透明感がある中、第1四半期の結果だけで修正はできない」(三井化学の佐野副社長)といった声が出ていた。

 ただ、中国の見通しについては「中国が失速したら、日本のマーケットはおしまいとなるが、需要は相変わらずおう盛」(東ソーの太田垣副社長)「中国の需要面は強く落ち込むことはない」(住友化学の野崎常務)と今後も中国向けが貢献することを想定している。

(ロイター日本語ニュース 水野文也記者)

*第2段落の昭和電工の記述で「2010年12月期」を「2010年1─6月期」に、「前期実績は228億6100万円」を「前年同期実績は228億6100万円の赤字」に訂正します。

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