シルバー特集:シニア愛好者が11年で40倍に拡大した「保齢球」

2007年 09月 13日 12:15 JST
 
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 [東京 13日 ロイター] ここ11年でシニアの愛好者数が40倍になったスポーツがある。中国語で「保齢球」と呼ばれるボウリングだ。「健康」や「若さ」はシニア層を取り込むキーワード。ボウリング業界はシニア需要にブーム復活のカギを見出そうとしている。

 「ナイススペアー」──。しっかりとした足取りで投げ込まれた重そうなボールがピンをなぎ倒していく。1915年(大正4年)12月15日生まれの松本政男さんは今年で92歳。日本ボウリング場協会から90歳以上の長寿ボウラーとして認定を受けた「横綱」のうちの1人だ。松本さんは「ボウリング歴は63年。おかげで病気1つない」と胸を張る。

 ブームが頂点に達した1972年当時、ボウリング場は全国に3697あったが、人気ちょう落とともに撤退が相次ぎ、1976年には4分の1以下の879まで減少した。

 長らく低迷を続けていたボウリング業界が注目したのが日本の高齢者だ。米国では同じユニフォームを着たシニア達がボウリングを楽しんでいる光景をよくみかける。「保齢球」と表記する中国語にも表れているように高齢者がボウリングを楽しむのは万国共通。高齢化に伴い愛好者が増えると見込んだ日本のボウリング業界は現在、プロモーション活動に力を入れている。

 日本ボウリング場協会が12年前に始めた「長寿ボウラー」認定制度もその1つだ。加盟の全国ボウリング場を対象に、趣味としてボウリングを定期的(月1回以上)に行っている高齢者(男性80歳以上、女性75歳、夫婦は合計年齢150歳以上)に長寿ボウラーの「認定証」を贈呈している。

 各ボウリング場で入門教室を開いたりシニアクラブを結成した効果もあり、1996年には54人だった長寿ボウラーは今年で2193人に急拡大。17日の敬老の日には多くのボウリング場でイベントが開催される予定だ。こうした地道な活動の効果が徐々に表れ、現在、全国のボウリング場は1000以上のレベルをキープしている。

 ボウリング場が野外にあった時代から松本さんはボウリングを楽しんでいたという。14ポンドのボールを気合で投げ込む後ろ姿には、280点を出した若かりしころの躍動感もにじむ。

 年金制度の不安などから財布の口を締める高齢者も多いが、「健康」や「若さ」には積極的に投資するシニアの姿が各種アンケートから浮かぶ。70年代に「中山律子ブーム」の洗礼を受けた団塊の世代が定年を迎え、余暇を楽しむ中でボウリングブーム再来となるかもしれないと関係者は胸を膨らましている。

 
 

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