諮問会議に増税必要額提示=社会保障選択肢で大田担当相

2007年 10月 18日 06:26 JST
 

 [東京 17日 ロイター] 経済財政諮問会議は17日、税と社会保障制度の一体的検討に着手した。内閣府が提出した中長期的な社会保障の選択肢では最小8.2兆円、最大31.0兆円の増税必要額が示されるなど、増税も視野に入れた議論を明確に打ち出した。

 終了後会見した大田弘子経済財政担当相は、中長期的な状況を直視し、今後のあり方について知恵を絞っていきたいと強調。3%成長か、2%成長かで将来の増税必要額も大きく異なることから「成長力をつけないと日本の高齢化は乗り越えられない」と述べ、成長力強化の重要性もあわせて訴えた。

 2011年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化に向けた試算と2025年度の社会保障の選択肢──。諮問会議に提出された試算で、内閣府は初めて「増税必要額」という形で、既定路線で歳出削減を進めてもなお足りない財源不足額を提示した。

 2011年度までの試算では、増税をしなくても収支均衡するのは、歳出削減を14.3兆円行い、名目成長率3.0%を達成したケースのみで、今後見込まれる少子化対策や医師不足対策など緊急措置をにらみ、追加歳出圧力によって最大で消費税換算2%強の増税必要額をはじき出した。しかし、大田担当相は「歳出削減14.3兆円・名目成長率3.0%の経路を目指す考えに変わりはない」と述べ、増税ありきの議論ではないことを強調した。

 一方で、中長期的な試算では、2011年度まで14.3兆円の歳出削減を行った後、社会保障の給付額を維持し国民負担が増加するケースでも、負担を維持し給付額を削減するケースでも、成長率の違いで増税必要額が14兆円─16兆円と大きく違ってくることから、3%成長を目指して成長力を高める努力の重要性を訴えた。

 こうした議論に対して福田康夫首相は「問題を先送りすれば選択肢はさらに厳しいものになる。日本の将来を見据え、国民の立場に立ったわかりやすい議論を今後早急に積み重ねていく必要がある」と指示。諮問会議では、今後さらに様々な選択肢を示しながら議論を詰めていくことになる。

 
 
 
 
 
 

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