10月全国コアCPI、前年比横ばいの予想
[東京 22日 ロイター] ロイターがまとめた民間調査機関の予測によると、総務省が30日午前8時30分に発表する10月全国消費者物価指数(生鮮食品除く、コアCPI)の予測中央値は前年比横ばいの0.0%となり、マイナス0.1%だった9月よりも改善する見通し。
マイナス圏脱出は1月(横ばい)以来となる。また11月東京都区部のコアCPI(中旬速報値)の予測中央値は前年比プラス0.1%と前月の0.0%から上昇し、今年1月以来10カ月ぶりのプラスになると予想されている。
民間エコノミストの間では、原油価格上昇の影響もあり、今後コアCPIはプラスに転化するとの見方が目立つ。東京都区部コアCPIも今年1月以来10カ月の前年比プラスとなる可能性が高まった。原油価格上昇に伴う石油製品の価格上昇圧力がCPIに与える影響が大きいため。
石油製品の価格情報を扱う石油情報センターによると、11月5日時点の全国レギュラーガソリン小売価格(リットル当たり、消費税分込み)は149.9円に上昇し、週ベース価格でこれまでの過去最高だった8月13日・20日(145.4円)の水準を大きく上回った。その後も150円台に乗せる展開になっている。
石油製品価格についてエコノミストからは「昨年は9月11日頃から翌年2月にかけ低下していたが、今年は8月20日頃をピークに僅かに低下した後10月に入って上昇に転じ、11月も上昇しているので、ガソリン価格は前年同月比上昇でプラスの寄与度も高まったとみられる」(三井住友アセットマネジメント)、「ガソリンや灯油など石油製品のウエートが東京都区部に比べて相対的に高い全国ベースでより強く表れるとみられ、12月28日に発表される11月の全国コア指数は東京都区部の上昇率を0.2ポイント程度上回る可能性がある」(信金中金総合研究所)──などの声があり、2008年前半まで伸び率が拡大する公算が高くなっている。
もっとも、薄型テレビやパソコンなど技術進歩の著しい耐久消費財の分野での価格下落に加え、賃金・雇用者所得の伸び悩みや民間消費の低調さなどCPIの押し下げ要因も残る。エコノミストからは「マクロ的な需給改善テンポの鈍さもあってマイナス傾向が残っている」(信金中金総合研究所)、「原油価格の上昇にもっぱら頼った形でCPIがプラス転化したとしても、それをもってデフレ脱却とは言いにくい。むしろ原油価格上昇が景気に与える悪影響が懸念される」(第一生命経済研究所)──との指摘が出ている。
道路特定財源を構成する揮発油税や自動車取得税などで、暫定税率が08年3月に期限を迎えることも、CPIに対する寄与度の高い石油製品価格の先行きを占う上で注目されている。これらは財源不足解消を目的に、本則に沿った税率から暫定的に引き上げられているが、08年度予算の国会審議は衆参両院の「ねじれ現象」や政治スキャンダルの影響で難航すると予想する向きも少なくない。エコノミストの間では、暫定税率廃止が対象品目の価格およびCPIに反映された場合、マイナス0.4%ポイント程度のCPI上昇率下振れをもたらすことになると試算されている。
(ロイター日本語ニュース 児玉成夫記者、武田晃子記者;編集 宮崎 大)
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