日経平均1万4000円割れ、決算発表を控えたリスク回避が鮮明に

2008年 01月 15日 17:42 JST
 

 [東京 15日 ロイター] 15日の東京株式市場で日経平均が節目の1万4000円を割り込み、2005年11月以来、2年2カ月ぶりの水準まで下落した。今週から本格化する10―12月期決算を控えて、海外勢、国内勢ともリスク回避の動きを鮮明にしている。

 株式市場は、円高や世界景気減速の影響で今後起こりうる悪材料を事前に織り込もうとしており、まさに陰の極ともいえる状況だ。

 サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発する世界景気の減速懸念や、1ドル107円台まで進んだ円高を背景に、企業業績の下方修正観測が強まっている。前日の米国株式市場は、IBM(IBM.N: 株価, 企業情報, レポート)が発表した第4・四半期の暫定決算が強い内容となったことで、ダウ平均が大幅高となったが、IBMの収入増の半分以上はドル安効果だった。「円高が収益の足かせとなる日本株は素直に買えない」(準大手証券エクイティ部)という。

 大手調査機関の試算によると、2008年度の企業業績が7期連続増益となるか減益となるかの分岐点は1ドル100―105円だという。来年度を通じて1ドル100円が続けば、減益に転じる公算が大きいとしている。現状の為替レートは余裕を残しているが、「株価は世界景気のスローダウンと、それに伴う企業業績の悪化も織り込んでいる。日本の10―12月期決算では業績予想の下方修正が出てくるのではないかとの予想が多い。株価は下がっているものの買いのタイミングはまだ早いと投資家は考えているようだ」(野村証券チーフストラテジストの岩澤誠一郎氏)。

 欧米金融機関の10―12月期決算では、サブプライム関連商品に対する評価減や前倒し処理に伴い巨額損失が発生するとの予想も出ている。最悪シナリオは金融機関の自己資本き損が貸し渋りを生じさせ、消費・投資の減少につながり、リセッションを引き起こすというかつて日本が経験したバランスシート不況だ。

 15日には注目のシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)が決算発表を行う。三菱UFJ投信戦略運用部副部長の宮崎高志氏は「シティの決算は財務対応とセットで発表されるとみられるが、事前予想の範囲なら全体感としてはプラス材料だろう。ただ、アク抜けにつながるかどうかは不透明。足元のサブプライム問題による影響は切り抜けるとしても、今後の景気減速が経営環境をさらに悪化させる可能性がある」と指摘する。宮崎氏は「これは日本の不良債権問題でも経験している。その後の焦点は金融・財政の政策対応に移る」とし、最終的には米当局の政策次第とみている。

 サブプライム問題の難点はどこにどれだけの損失が隠れているのか見えないことであり、市場は先行き起こり得る悪材料を事前に織り込もうとしている。

 足元の株価下落は需給要因もあるとみられている。ソシエテジェネラルアセットマネジメント・チーフエコノミストの吉野晶雄氏は「45日前告知ルールのヘッジファンドが2月末の解約を控えて、キャッシュ化を急いでいる。鉄鋼、海運などパフォーマンスの悪い銘柄の損切りを急いでいる」とみている。吉野氏によれば、日本株は昨年以降のパフォーマンスが悪いこと自体が売り材料だという。「ファンドマネージャーにとって上昇していない市場のポジションを落とすことは言い訳がしやすいため、自ずと売りのターゲットになる」と話す。  続く...

 
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