国内金融機関のサブプライム損失は拡大、欧米に比べると少ない=金融庁長官
[東京 4日 ロイター] 佐藤隆文金融庁長官は4日の定例会見で、 国内金融機関のサブプライム(信用度の低い借り手向け住宅融資)関連損失について拡大しているとの認識を示した。ただ、欧米の金融機関と比べて少ないとの見方を示した。
佐藤長官は、国内金融機関の2007年4―12月のサブプライム関連損失について「各銀行によって定義や分類が一致していないが、単純に合計すれば6000億円程度の計算になる」と指摘。さらに「この結果としての損失は拡大し、各行とも相当程度の減益になっている」との認識を示した。
サブプライム関連損失の拡大の要因は「10月以降、サブプライム関連商品の価格がさらに下落した。また、サブプライム関連商品以外の幅広い証券化商品やモノライン(金融保証会社)保険の格下げにも波及してきた。さまざまな因果関係があって損失が拡大する状況だ」と指摘した。
ただ、国内金融機関については「欧米の金融機関と比べたとき、市場混乱で価格が下落している商品の保有額や損失額は相対的に少ない」と述べた。これによって「わが国の金融システムに深刻な影響を与える状況にない」との認識をあらためて示した。ただ、「グローバルな金融市場の混乱は続いており、正常化には相当程度の時間がかかる」と語った。
<東京G7、金融問題で有益な議論期待>
また佐藤長官は、東京で9日に開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)について「世界的な金融市場の動向の問題で有益な議論を期待する」との認識を示した。
昨年10月のワシントンのG7では、サブプライム問題に端を発した世界的な金融市場の混乱の問題を受けて、金融安定化フォーラム(FSF)に要因の分析と処方せんを研究するよう委託した。佐藤長官は「金融庁はこの議論に貢献してきた」と指摘したうえで、「今回のG7では、FSFから中間報告を受ける段取りと承知している」と語った。
佐藤長官は、FSFの報告のテーマとして、1)流動性とリスク管理、2)証券化商品の会計処理と価格、3)仕組み債商品に関する格付け機関の役割、4)オフバランス投資手法の扱いを含めた金融監督の基本原則――が上げられていることを指摘したうえで「G7の国際的な動向や取り組みを踏まえつつ、金融機関のリスク管理と金融市場の動向について、関係当局と連携して十分に注視したい」と語った。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)
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