スカパーJが宇宙通信を280億円で買収、衛星事業の強化が狙い
[東京 13日 ロイター] スカパーJSAT(9412.T: 株価, ニュース, レポート)は13日、衛星運営会社の宇宙通信(東京都品川区)を買収すると正式に発表した。宇宙通信に出資する三菱グループ企業の28社から全株式を280億円で取得し、完全子会社化する。宇宙通信は、スカパーJSAT傘下のJSAT(東京都港区)と同業で、将来は両社を合併させる方向。
規模拡大による衛星事業の基盤強化などが買収の狙いだとしている。
スカパーJSATは、宇宙通信の株式97%分を3月末に取得する。残り3%は、宇宙通信の筆頭株主である三菱商事(8058.T: 株価, ニュース, レポート)が最長1年間は継続保有し、スカパーJSATが要求した時点で買い取る。280億円の買収資金はスカパーJSATが自己資金で賄う。
買収後、スカパーJSATは世界第5位の衛星運営事業者となる。会見した平林良司取締役は、「規模を拡大することで、衛星メーカーとの交渉力の強化や、他の衛星事業者との共同事業機会が可能になる」と語った。人員の効率化や将来の衛星管制機能の集約化、中長期的には衛星運用の最適化などにより経済的なメリットが期待できるとしている。
また、衛星放送事業への波及効果も期待する。スカパーJSAT傘下の衛星放送運営会社、スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(東京都港区)では加入者が伸び悩んでいるが、加入者増に向け期待されているのが、東経110度衛星を利用した放送サービス。国内で販売されているデジタルテレビには、110度衛星の電波を受信するチューナーが標準搭載されているのがその理由だ。110度衛星は、JSATと宇宙通信が共同所有している。平林取締役は「110度衛星をグループに完備することで、有料多チャンネル放送の成長につながる」と強調した。
宇宙通信の2007年3月期業績は、売上高が176億円(前年比2%減)、営業利益が34億3700万円(同18%増)。買収後の統合効果額や中期経営計画への影響やについては、現在精査中で、判明後、公表するとしている。
(ロイター日本語ニュース、浜田 健太郎記者)
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