長期スタンス投資家の間で、ドル高局面の到来に備える動きも
[ロンドン 27日 ロイター] ドルは対ユーロで最安値を更新するなど先行き不安が強まっているが、長期スタンスの投資家の間では、米国の景気悪化が逆にドルにとってプラス要因となり、徐々に上昇に転じるとの見方も広まっている。
一つのシナリオは、米経済が緩やかなリセッション(景気後退)に入るだろうが、米連邦準備理事会(FRB)の利下げが寄与してほどなく回復に向かうというもの。FRBが利下げを打ち止めにすれば金利や景気が上向き、投資家によるドル買いを誘うとの見方だ。
もう一つは、米経済が著しく落ち込み、世界経済も道連れにするケース。その場合は、米国の投資家が国内に資金を戻すほか、海外の投資家は安全とされる投資先に資金をシフトするため、ドルにとって追い風になるとのシナリオだ。
インベスティック・アセットマネジメントの為替運用部門の責任者であるサノス・パパサバス氏は、今年下半期まではドル安局面が続くだろうが、「後半からはドルが勝ち組となるだろう」と語る。
それに加え、ドル安や米経済の減速は、これまでドルを圧迫してきた米国の巨額の経常赤字を縮小する効果があるとみられている。
これらの理由を背景に、ドルの上昇を見込む声が増えている。メリルリンチがファンドマネジャーを対象に実施した最新調査では、約53%がドルは過小評価されていると回答。ドルのアンダーウェート・ポジションも昨年11月以降、着実に減少している。
ソシエテ・ジェネラルによると、ヘッジファンドもドルのショート・ポジションを縮小しているほか、ロイターが実施した最新調査でも、市場関係者は今後12カ月にドルがユーロ、ポンド、円、スイスフランに対して強含むと予想していることが明らかになった。
<国内回帰> 続く...


