サッポロ買収で注目されるスティールの戦術、日本株の行方も左右か
[東京 29日 ロイター] サッポロホールディングス(2501.T: 株価, ニュース, レポート)がスティール・パートナーズによるTOB(株式公開買い付け)提案に反対する姿勢をあらためて示したことで、焦点はスティールの次の一手に移った。
変革を目指すスティールにとって、現状のこう着した状況は決して有利な展開ではないが、M&Aに詳しい関係者の間では、TOB条件の変更など戦術の転換で打開の道を探る可能性を指摘する見方も浮上。敵対的TOBという強攻策か、それ以外の戦術かで今後の展開は大きく変わる分岐点に差し掛かっている。「日本企業の過剰な防衛策が外資マネーのジャパン・パッシングの一因」との意見も出始める中で、今後の展開は日本の株式市場の未来を占う試金石にもなりそうだ。
<敵対的TOBなら法廷闘争の可能性>
スティールの提案に対し、サッポロは「企業価値をき損し、株主全体の利益を著しく損なう恐れがある」と断定。最も注目された買収防衛策の発動は、TOBが始まっていないことを理由に「現時点で具体的に予定していない」(村上隆男社長)とした。
ただ、サッポロの買収防衛策では「企業価値をき損し、株主全体の利益を著しく損なう恐れがある」場合には、「適切な措置」を発動できるとしており、スティールに対して発動の要件を満たしていると判断したと言える。法曹関係者も「スティールが敵対的TOBをすれば防衛策を発動すると警告しているのは明らか」との見方でほぼ一致している。
サッポロが防衛策を発動すれば、ブルドックソース(2804.T: 株価, ニュース, レポート)のケースと同様に、スティールは防衛策の差し止めに向け、法廷闘争に持ち込む構えを崩していない。
ブルドックとの法廷闘争では、経営方針を示していないことが敗因の1つになった。このためスティールは「企業価値向上策」を提出したが、サッポロは「株主としての提言であり、経営計画ではないとの説明を受けている」と切り捨てる。サッポロの関係者は「ブルドックの(件での)最高裁の決定もあり、防衛策に関して司法で争えば勝てる」と強気の見方を示す。一方で、スティール側は「取締役会決議だけで防衛策は発動できない」(スティール関係者)という点を訴えていく見通しだ。
<総会で委任状争奪戦か> 続く...




