野田日銀審議委員会見の一問一答

2008年 03月 12日 16:42 JST
 
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 [前橋 12日 ロイター] 日銀の野田忠男審議委員は前橋市で記者会見を行った。詳細は以下の通り。

 ──ドル安/円高の影響についてどのようにみているか。

 「円高が日本の輸出企業に与える影響というのは一番大きな問題として認識しなければならないと思う。ただ、もう少し時間軸を延ばして見た場合には交易条件というのはいい方向に改善していくわけだから、わが国経済全体の所得形成力は取り戻す方向に働く。したがって短期的にどういう影響を及ぼすのかということもあるが、一方で中長期的な影響というのもそう軽く見ない方がいいだろうという風に考えている」

 ──新たな総裁・副総裁に望むことはあるか。

 「難しい問題で考えたことはないが、わが国を代表する中央銀行の執行の任にあたられる重要なポストの方なので、私がどうこうというよりも世の中が期待するに十分な方が選ばれると思っている」

 ──国際金融市場の動向はかなり緊迫した状況にあると思うがどう見ているか。またその中で、日銀はどのような役割を担っているのか。

  「一時少し沈静化するやに見えた時期もあったが、2月半ば、ないし2月末あたりから、欧米クレジット市場で信用スプレッドの拡大などさまざまな事象がどちらかというと良くない方向に出てきているという現象が見られた」

 「そういう状況を受けて5つの中銀が声明を発表し対策を打ち出した。まさに緊迫した状態であり、さらにその状況が少なくとも昨日まではいい方向には向かっていなかった。その中で日銀の役割だが、昨日の会見でも理事が申し述べていると思うが、国内短期金融市場は欧米と比較して落ち着いているという認識に変わりはない。したがって特にここで従来とは屈折的な変化をもってオペなどの対応をしていくことは今のところ考えられないことだと思う。ただ、世界全体の市場動向には従来以上の注視が必要だし、その変化に応じたオペ対応が年度末を控えて従来以上に重要になっているという認識は日銀の中で共有されていることは間違いない」

 ──午前中のあいさつの中で循環メカニズムに注意信号が点滅し始めているが、決定的に途切れてしまうがい然性を示唆する明確な証拠がそろっているわけではないとおっしゃった。メカニズムは瀬戸際にあるのか。また赤信号に変わったら政策対応は用意されているのか。

 「生産・所得・支出のそれぞれのコンポーネントを見た場合、生産面では先般の月報でも申し上げているが、先行き増加していくとみられるが当面横ばい圏内で推移すると申し上げた。そういうことで言えば、循環の起点である生産が、従来は長い間増加基調にあると申し上げてきたが、足もとの生産について、10─12月に自動車やIT・電子部品が好調だった反動のほかに、海外経済に対する不安というものがなにがしか反映されている可能性も否定できないということがある」

 「もう1つのコンポーネントである所得についても、月報できちんと書いてあるが、企業収益について申せば、伸び悩みつつも高水準で推移ということは、足もと企業収益の増勢に少し鈍化が見られるということ。従来のように青信号で突っ走っていたときよりは少し注意が必要だということ。ただこれも、総じて水準としては高い利益が維持されるだろう」

 「したがって(メカニズムが)瀬戸際にあるというような認識ではない。将来これが赤信号に変わるリスクというのは全く否定しきれないが、それに対応する政策対応はどうかといわれても、それはまだあくまでリスクの範囲内なので、それに対する対応を今ここで申し上げることは必ずしも適切ではない」

 
 

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