米欧金融不安で外銀勢への与信枠絞り込み鮮明、邦銀のドル調達に暗雲の声も

2008年 03月 24日 19:52 JST
 
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 山口 貴也記者

 [東京 24日 ロイター] サブプライムローン問題の深刻化を背景に米欧市場で金融不安がくすぶる中、東京市場では都銀や地方銀行などが外銀向けのクレジットライン(与信枠)絞り込みの姿勢を強めている。

 日銀は24日、短期金融市場で2006年3月の量的緩和解除後で初めてとなる5営業日連続の即日供給に踏み切ったが、外銀には資金が行き渡らず、無担保コール翌日物は政策金利を上回って推移した。

 外銀勢の間では、十把一絡(じゅっぱひとからげ)の出し渋りに懐疑的な見方があり、今後、邦銀勢によるドル調達の障害になりかねない、との声が出始めている。

 24日の短期金融市場で無担保コール翌日物の加重平均金利は0.513%となった。現金担保付き債券貸借取引(レポ)でのGC金利の高止まりを受け、証券や外国銀行による調達需要がコール市場に波及したことが主因だ。「3月決算期末を控えてコール金利に幾分、上昇圧力がかかっている」(日銀金融市場局)。日銀は朝方の金融調節で、5営業日連続で市場に資金を即日供給した。

 ただ、3月期末越えの資金繰り需要には衰えはみえない。日銀が本店方式で実施した3月期末越えとなる資金供給オペ(8000億円、4月1日期日)は、落札金利がことし初めて0.7%台に乗せた。

 金利上昇の背景として、邦銀勢による運用手控えを指摘する声が多い。世界的な金融・資本市場の混乱により株価が下落するなどしたため、邦銀は、自己資本との絡みでリスクアセットを増やせない側面もある。「主な資金の出し手が減り、これまで以上に足元の不安感が強まっている」(国内金融機関)というわけだ。

 こうした円金利の資金需給のひっ迫は、邦銀のドル調達に支障が出始める可能性をはらんでいる。通常、邦銀は先渡しの相対取引となるフォワードマーケット(スワップマーケット)で必要なドルを調達する。市場参加者によると、24日の短期金融市場でドルフォワードのプライスがつかない場面があった。ドル円フォワード1カ月物のスプレッドが小幅に広がり、ドル調達コストは悪化方向との指摘もある。「邦銀が外銀のラインを絞るなら、ドルフォワードで締め出そうとの思惑すら出ている」(別の外資系銀行)という。

 市場からは「外銀は、CPなどでファンディングしながら長いアセットを保有するなり、融資してサヤを抜いていた。ただ、そのファンディングがタイトになり、ただでさえドル不足感が強い」(外資系金融機関)との声が聞かれる。ある外銀参加者は「十把一絡に外銀を絞り出すようなら、邦銀が、キャッシュはおろかフォワードですらドルが取れなくなるリスクすら否定できない」と警鐘を鳴らす。

(ロイター日本語ニュース 編集 橋本浩)

 
 

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