クレジット損失、1兆ドルに迫る可能性=IMF

2008年 04月 9日 09:44 JST
 

 [ワシントン 8日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は8日、クレジット市場の混乱が一段と拡大し、金融機関の損失は1兆ドルに迫る可能性があるとして、世界経済の成長リスクが強まったとの見方を示した。

 IMFは半期に1度の世界金融安定報告で、金融システムのレバレッジの程度を把握することに失敗しており、それが無秩序な形で巻き戻されるリスクがあると指摘。米経済成長の鈍化でクレジット損失が拡大し、状況は悪化する可能性があるとした。

 IMFの金融・資本市場部門ディレクターは記者会見で「経済成長が大幅に鈍化するなか、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン) 危機を発端とするクレジット問題は拡大する見通し」と指摘。「信用の悪化は、クレジットの領域全般から高級住宅および商業用住宅ローン市場、企業の信用市場まで拡大している。債務不履行率は幅広く上昇する見通しだ」と述べた。

 IMFは、金融機関の評価損や損失は9450億ドルに達すると推定。ただ、この推定は3月の市況に基づいたもので、それ以降状況はある程度改善していると付け加えた。金融市場は損失見通しを過剰に見積もっているかとの問いには言及を避けた。

 前述のディレクターは、米経済が鈍化するなかでのクレジット状況の動向が現時点での主な懸念だと指摘。

 米サブプライムモーゲージ市場での債務不履行を発端とし、その他の形態のクレジットに急速に波及した現在の危機は、過熱しすぎた市場における単なる調整の必要性という問題でなく、市場の根底にある欠点を明らかにした、と述べた。

 その上で、これは民間セクターや中央銀行の注意を必要とし、公的資金の利用も必要とする可能性があると指摘。政府はすべての選択肢に備えるべきだとの考えを示した。 

 IMFは、世界的な金融安定への脅威が増し、資金調達や貿易を通じて新興国市場にも波及する可能性が高まったとの認識を示した。  続く...

 
 
 
 
 
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