与党内は「解散は秋」が標準シナリオ、山口補選が政局左右
[東京 11日 ロイター] 「そろそろ大事な『何とか風』が吹き出したなあという気がする」──。小泉純一郎元首相は7日、「解散」という言葉は避けながらも次期衆院選についてこう語った。
「郵政解散」で世間をあっと驚かせ、圧倒的勝利を勝ち取った立役者の小泉元首相の発言は、政界でも「単なるブラフではなく、いろいろな可能性が出来たということ」(野田佳彦・民主党広報委員長)と受け止められ、解散への意識が永田町で高まっている。
だが、現実に7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)前の5月─6月に解散・総選挙があるとみている政界関係者は以外に少ない。福田康夫内閣の支持率が20%台で低迷している中での選挙では、与党に不利であるためだ。与党内には、民主党の内輪もめが期待できる9月の民主党代表選前後の情勢を見極めて判断したいとの声が大勢だ。
早期解散への可能性が高まるとすれば、4月15日告示の衆院山口2区補欠選挙(27日投開票)で与党が敗北した場合だ。福田内閣が誕生して初の国政選挙となる同補選での最大の争点は、ガソリン税の再引き上げ。ここで自民党候補が勝てば、今月29日以降に予定されているガソリン税の暫定税率の再引き上げを盛り込んだ租税特別措置法案の衆院での再可決への環境が整う。しかし、民主党が勝った場合、与党の立場が弱くなり、再可決を押し通せるか判断を迫られる。そのケースでは「予算の前提になる歳入法案の成立が遅れ、福田首相が内閣総辞職を決断する可能性もある」と政界関係者の一部ではささやかれている。
仮に福田首相が再可決を強行した場合、民主党は参院に首相問責決議案を出し、可決するシナリオが浮上する。問責決議案に法的な拘束力はないが[政治的には、参院が福田首相を相手にしないという意思を表明したことと同じ。以後、参院で福田首相は答弁できなくなる」(野党関係者)ため、国会のこう着に関し、民意を問うため、福田首相が解散する可能性がある。
他方、福田首相が馬耳東風で居座って、審議拒否の民主党に国民の批判が集中し、最終的に民主党が折れて、民主党の小沢一郎代表の政治責任が問われる展開もありうる。
政局の大変化への起点になる今回の補選は、保守王国・山口県での選挙ではあるものの「激戦が予想される」(山崎正昭・自民参院幹事長)との声が、与党内からも出ている。
<前倒し志向の民主、自民は9月民主党代表選での波乱期待> 続く...



