基調判断は「足踏み」で据え置き、米経済を下方修正=4月月例経済報告
[東京 18日 ロイター] 政府は4月月例経済報告で、景気の基調判断について「景気回復はこのところ足踏み状態にある」とし判断を据え置いた。先行きについてはリスク要因として注視してきた米国経済の判断を「減速」から「景気後退懸念」に下方修正し、「景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある」と見方をより慎重化させた。
米国経済については、前月の「景気回復は弱いものとなっている。先行きについては、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を背景に一段の下振れリスクがある」から「景気は弱含んでおり、後退局面入りの懸念がある」に下方修正した。雇用者数の減少や消費低迷で、足元の景気判断から「回復」の表現を削除し、先行き「後退局面入り」を警戒した。下方修正は2月以来、2カ月ぶり。先行きについて内閣府では、住宅部門の調整はなお収束しておらず雇用環境も悪化していることから「より慎重な表現になった」と説明している。
この結果、日本経済の先行きについてより慎重さをにじませた。先行き「景気は緩やかに回復していく」との判断は維持したが、留意事項に関して前月までの「サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の減速や株式・為替市場の変動、原油価格の動向など」を「サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカの景気後退懸念や株式・為替市場の変動、原油価格の動向など」に変更し、「景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある」とした。
景気が緩やかに回復していくと予想する根拠について内閣府は、住宅建設に持ち直しの動きが出ていることのほか、基調としての輸出が好調なことをあげている。
各論の修正は業況判断のみ。3月日銀短観を踏まえて業況判断を「慎重さがみられる」から「慎重さが増している」に下方修正した。下方修正は2007年12月以来、4カ月ぶり。
個人消費は7カ月連続で判断を据え置いた。先行きについて内閣府では「天候が良く、例年より日曜日が多かったことから、3月の消費は若干上向くのではないか」(幹部)とみている。設備投資判断も2カ月連続で据え置いた。
鉱工業生産の判断も2カ月連続で据え置いた。月例経済報告作成後に明らかとなった2月確報は速報値より0.7%ポイント上方修正され過去最高となったが、内閣府では、基調に変化はないとしている。2月確報の上方修正が、5年に1度の基準改定による影響が大きく、「上下動の激しい電子部品・デバイスのウエートが下がった結果」(内閣府幹部)とみているため。新たなに加わったデータでも認識に変更はなく、大田経済財政担当相は18日閣議後の会見で「生産は横ばいとの判断に変わりはない」と述べた。
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