再送:JALの3月期営業利益、不確定要因多く中計の計画値で据え置き

2008年 05月 9日 15:51 JST
 
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 [東京 9日 ロイター] 日本航空(JAL)(9205.T: 株価, ニュース, レポート)は9日、2009年3月期の営業利益について前年比44.5%減の500億円とする予想を発表した。本業面では利用客の取り込みや経費削減を進める方針だが、燃油価格の高騰や為替の影響など不確定要因が多いと判断。通期の営業利益予想を中期経営計画で示した計画値に据え置いた。この予想は、ロイターエスティメーツによる主要アナリスト7人の予想平均値466億円を上回っている。

 JALは、航空機のダウンサイジングや需要に応じた路線計画などコスト構造の見直しを進めている。一方、ビジネス客の取り込みによる旅客単価の向上など収益向上策も進めており、09年3月期はこうした施策を継続する方針。ただ、会見した金山佳正執行役員は、燃油価格の高騰や為替の影響などが、今後どう変動するか見極めしにくいとの認識を示し、通期予想を「中計の目標に据え置いた」と説明した。

 売上高予想は同2.1%減の2兆1840億円、経常利益予想は同57.0%減の300億円、当期利益予想は同23.2%減の130億円とし、営業利益と同様に中計の目標値で据え置いた。

 同社の計画では、航空燃料の指標となるシンガポールケロシンについて1バレル当たり110ドルを前提としている。この前提の下で、燃油費は前年比約970億円増となる見込み。金山執行役員は、燃油費が今後140ドルという高水準で推移した場合、さらに400億円上積みになるとの見通しを示したが、この上積み分は円高効果や燃油付加運賃、コスト削減効果などで吸収すると語った。

 配当は無配を継続する。

 <08年3月期営業利益は経営統合後最高>

 同日発表の08年3月期営業利益は、前年の4倍強となる900億円で、2002年10月の経営統合以降では最高となった。原油高騰が加速する中、先物取引を活用して原油価格上昇の影響を回避したほか、航空機や路線の効率化などのコスト削減を進めた。金山執行役員は「航空運送事業全体で508億円という大幅な費用削減ができ、大幅な利益改善につながった」と述べた。JALは2日、営業利益予想を従来の480億円から900億円に引き上げていた。

 燃油価格が高騰する中、燃油費は前年比で81億円減少した。市況が高水準で推移したことで553億円の燃油費押し上げに働いたが、燃油の先物取引による312億円減、航空機材の効率化で264億円などのコスト削減効果で吸収した。人件費は、06年度の年金代行返上による反動を、賞与カットや退職金制度の改定などで吸収し横ばい。一般経費は削減の取り組みを積み上げて同241億円減らした。

 事業別の取り組みでは、国際線で路線見直しや航空機のダウンサイジングなどを実行して座席供給量を4.4%減らしたが、旅客需要は中国線や韓国線、東南アジア線などが前年を上回って全体で3.5%の減少にとどめた。この結果、利用率は前年の71.1%が71.8%に高まり、売上高は前年比4.1%増となった。

 国内線は、新幹線との競合などで利用率が前年の64.0%から63.4%に落ち込んだが、ファーストクラスの導入などを通じて旅客単価を同4.8%増とし、売上高で横ばいを維持した。

 一部連結子会社の株式売却によって連結売上高は前年比3.1%減の2兆2304億円となった。経常利益は同239.3%増の698億円、当期損益は黒字転換の169億円(前年は163億円の赤字)だった。

 金山執行役員は「グループ全体を挙げて、なんとか本業で利益が出るようになったのは喜ばしいこと」と総括したが、燃油費の高騰や景気の先行き見通しなどは予断を許さない状況とし「好決算に浮かれてタガがゆるまないようにしたい」と述べた。

 (ロイター日本語ニュース、平田 紀之)

*情報を追加して再送します。

 
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