インフレ意識した株買いに国内勢冷ややか、CPI1%未満の現実
[東京 30日 ロイター] 週末30日の東京市場は、米株高や円安を材料に上昇している。ただ、円債市場では年金筋の買いが出てくることを予想した買いがサポートして大きな下げになっていない。
海外勢の中には世界的インフレを意識した動きが継続しているものの、国内勢は日本での物価上昇率が1%にも満たない中で、インフレの現実味を感じるまでにいたっていない参加者が多く、海外勢の株買い/債券売りを冷ややかにみつつ円債市場では買いが出やすくなっている。
<海外勢の買いが株価押し上げ>
30日の株式市場では、日経平均が続伸している。朝方のバスケット注文で海外勢が650億円程度の買い越しになったとの観測が出たほか、日興アセットがきょう設定した「日興ジャパン高配当株式ファンド」の設定額が約178億円となるなど、月末設定の複数の投信が意識され需給面での追い風となった。
海外勢の動向については「全体でみればまだ、売りポジションが残っている。アジア株に回っていた資金を一部、邦銀株などに戻す動きもあるようで、需給面からみれば下値不安は乏しい」(銀行系証券)とみられている。
29日の米国市場で原油先物が急反落したことも好材料と評価された。「インフレ懸念が遠退いたわけではないが、スタグフレーションを回避し正常な経済状態に戻る軌道がみえてきた。商品などの実物資産から株式への資金シフトが本格化する可能性もある。海外勢が日本の株式先物やETFを買い上がっているのはその兆候だろう」(SMBCフレンド証券・株式ストラテジスト、中西文行氏)との指摘もある。
<インフレ懸念に懐疑的な国内勢>
このところの世界的な長期金利の上昇や株価の戻りは「ヘッジファンドがインフレを前提に、債券売り/株買いのポジションをグローバルに作り始めていることが影響しいている」(外資系証券)との声が出ている。明和証券・シニアマーケットアナリストの矢野正義氏も「米国は金融緩和局面から一転、インフレ懸念が強まっている。米国では米連邦準備理事会(FRB)がいつ利上げに転じるか読む段階に入っているようで、米債から原油など商品にマネーがシフトする一方、為替ではドルが反発し円安基調となり、日本株には好材料となっている」とみている。 続く...



