野村証の内部管理は随時ヒアリング=元社員ら起訴の起訴で金融庁長官
[東京 2日 ロイター] 金融庁の佐藤隆文長官は2日の定例会見で、野村ホールディングス(8604.T: 株価, ニュース, レポート)傘下の野村証券の元社員らによるインサイダー事件で、東京地検特捜部が元社員ら2人を起訴したことに関連し「野村証券の内部管理体制のあり方は、随時ヒアリングしている」としたものの、野村への行政処分の考え方について「個別の会社に対する具体的な行政対応についてはコメントを控える」と語った。
佐藤長官は、野村証券で発生したインサイダー事件について「市場仲介者として公共的な役割を担っている証券会社の元社員がかかわっていた。あらためてこうしたことが起きたのは遺憾だ」と述べた。さらに「証券会社の役職員は、高い法令順守の意識、高い職業倫理、自己規律で業務に取り組むことが求められている」と指摘。その上で法人としての証券会社に対しては「実効性のある社内の管理体制を整備していもらうことが重要だ」との考えを示した。
金融庁は4月28日、証券会社に対し、役職員の実態把握や情報管理の再検証など5つのチェック項目を提示し、内部管理体制の検証について早急な対応を図るよう要請した。佐藤長官は、今後とも日本証券業協会など自主規制機関と連携しながら「業界全体として再発防止の対策を整えることが重要だ」と指摘した。
金融庁の行政対応については「証券会社の市場仲介者としての高い公共性に着目したとき、証券会社のあるべき体制整備が必要になってくる」としたものの、具体的な対応についてはコメントを避けた。ただ、証券会社には「実効性のある管理体制が求められている」との考えを繰り返し強調した。
野村元社員によるインサイダー事件で東京地検特捜部は2日、証券取引法(金融商品取引法)違反の罪で、元中国人社員のレイ・ユ容疑者(30)とその知人のソ・シュンコウ(37)容疑者の2人を起訴した。前週末の5月30日には、証券取引等監視委員会が両容疑者らを東京地検に告発していた。起訴の対象は、三光純薬、富士通デバイス、サイトサポート・インスティチュート、アサヒ飲料の4銘柄で、いずれもレイ容疑者が所属していた企業情報部の課が担当していた銘柄。
起訴状によると、野村の企業情報部に属していたレイ被告は、ソ被告と共謀して、三光純薬とサイトサポートのインサイダー情報で株を買い付けた。東京地検は、ソ被告について、富士通デバイス(現・富士通エレクトロニクス)とアサヒ飲料のインサイダーでも起訴した。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)
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