法人実効税率引き下げ、極めて慎重な検討必要=杉本財務次官
[東京 4日 ロイター] 4日に就任した財務省の杉本和行事務次官は、3日に行われたロイターとのインタビューで、日本経済は米景気の後退懸念や株価の変動、原油高などを考えると下振れリスクが高まっていることに留意する必要があるとし、景気の先行きに警戒感を示した。
その上で、財政が経済の足を引っ張らないよう、財政構造改革を進めるとともに、日銀とは民需主導の持続成長と安定的な物価上昇率定着の視点を共有し、連絡を密にして意思疎通を図っていると語った。
先進国の中で高水準にある法人実効税率の引き下げを求める声が出ていることに関しては、厳しい財政事情や社会保障の給付と負担の問題などを総合的に考え、極めて慎重な検討が必要との認識を示した。
<景気の下振れリスクに留意、日銀とは連絡密にしている>
杉本次官は、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題を背景とした金融・資本市場の混乱が実体経済にも影響を及ぼしているとし、世界経済について「米国経済が弱含んでおり、先進国経済は減速している」との見方を示した。
その上で、足踏み状態にある日本経済の先行きについても「米国の景気後退懸念や株式市場の変動、原油価格の動向などを考えると景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある」と懸念。「経済の状況をきちんと直視しながら、注視していく必要がある」と語った。
こうした景気認識を踏まえ、政府としては、短期的な経済状況を見極めながら、中期的な経済の安定・発展基盤を確立していく必要があるとし、「財政が経済の足を引っ張ることがないよう、財政構造改革も進めていかなければならない」と強調。日銀とは基本的な視点を共有しているとし、政府が2008年度の経済財政運営の基本的態度で表明した「民間需要主導の持続的成長を図り、これと両立する安定的な物価上昇率の定着」を実現するとの考えを前提に「連絡を密にして意思疎通を図っている」と語った。
<国債金利安定は内外の信認確立が基本、為替動向を注視> 続く...



