GPIFの07年度運用利回りは5年ぶりマイナス、運用改革論に影響も
[東京 4日 ロイター] 公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2007年度の市場運用利回りは内外の株安の影響を受けてマイナス6.41%となり、5年ぶりにマイナスに落ち込んだ。
自民党などで公的年金の運用改善に向けた改革論が熱を帯びているが、ポートフォリオの6割以上を国内債券に配分するGPIFでさえ単年度で運用損を計上したことで、高いリターンを求めて株式などリスク性資産の投資配分を引き上げた場合に膨らむリスクの問題についても議論が高まりそうだ。
GPIFが4日に発表した07年度運用結果によると、運用利回りが落ち込んだのは「米サブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅融資)問題に端を発した景気の先行き不透明感から国内外の株価が大幅に下落したことに加え、外国物が円高・ドル安の影響を受け、ダブルで効いた」(GPIFの野島康一・審議役)ことが要因。
GPIFは今年3月末時点の運用資産額は119兆8868億円で世界最大の年金基金。このうち市場運用分が91兆3073億円、財投債分が28兆5794億円となっている。
市場運用分の07年度の総合収益額(運用手数料控除前)はマイナス5兆8400億円で、06年度のプラス3兆6404億円から大幅に悪化し、運用利回りも06年度のプラス4.75%からマイナスに落ち込んだ。
新規寄託金や財投債の満期償還金などから年金特別会計への納付や財政融資資金からの借入金の償還・利払いなどを差し引いた市場への新規資金配分は12兆5756億円で、このうち主要部分が国内債券に充てられた。
市場運用分の資産構成比率は07年度末で国内債券62.37%、国内株式15.11%、外国債券10.58%、外国株式11.94%。1年前はそれぞれ52.01%、22.44%、10.67%、14.87%だった。
資産ごとのベンチマーク収益率に対する超過収益率は、国内株式がプラス0.08%、外国債券がプラス0.12%だったが、国内債券はマイナス0.05%、外国株式はマイナス0.30%だった。過去5年間(年率換算)の超過収益率は国内株式がプラス0.33%、外国債券がプラス0.04%、国内債券がマイナス0.01%、外国株式がマイナス0.43%で資産全体としては概ねベンチマーク並みになった。 続く...
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