長期化するユーロ圏の高インフレ、ECBの追加利上げ要因に

2008年 07月 23日 17:14 JST
 

 [フランクフルト 22日 ロイター] ユーロ圏の経済成長は著しく減速する可能性があるが、過去最高水準に達しているインフレ率は簡単には鈍化しそうにない。欧州中央銀行(ECB)に対し、今年2度目の利上げを促す要因になりそうだ。

 それに対し、多くのエコノミストは、たとえ原油や食品価格の高騰で通常より高インフレ局面が長引いたとしても、ECBは追加利上げを思いとどまり、景気減速が賃金上昇を抑制するのを期待すべきだと考えている。

 イタリアの大手銀行ウニクレディトのエコノミスト、マルコ・バリ氏は「ECBはタカ派スタンスを維持すべきだが、追加的な行動を取るべきではない。再び利上げすれば、早々に利下げに転じざるを得なくなるだろう」と述べた。 

 ユーロ圏のインフレ率は6月に前年比4.0%と、1999年のユーロ圏発足以来の最高水準をつけ、ECBが中期的な目標としている2%以下の倍の水準に達した。

 今後数年以内にインフレ率を目標圏内に押し戻すことは困難だとの見方が高まったことを受け、ECBは今月の理事会で25ベーシスポイント(bp)の利下げを断行。その結果、政策金利は7年ぶりの高水準となる4.25%に引き上げられた。

 しかし、それ以降に発表されたユーロ圏の経済活動を示すデータは悪化しつつある。鉱工業生産の落ち込みを受け、4―6月期の経済成長はマイナス成長になるのではないかとの見方がエコノミストの間で広がっている。

 本来であれば、成長が停滞すれば失業が増加し、労働者は大幅な賃上げを実現しにくくなるほか、企業は商品を値上げすれば販売が落ち込むため、インフレ率も低下するはずだ。だが、ユーロ圏ではそのプロセスが進むのに時間がかかり、1970年のような全面的なスタグフレーションとまではいかなくとも、高インフレと低成長が同時進行する可能性がある。

 ABNアムロのエコノミスト、ダリオ・パーキンズ氏は「欧州では米国に比べ、成長鈍化がインフレに及ぼす影響は少ない」と指摘。「従業員の新規雇用や解雇には多額のコストがかかるため、企業は現在の労働者を長期的に雇用しようとする。その結果、労働市場が停滞し、景気低迷が長期化することになる」と述べた。  続く...

 
 
 
 
 
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