7月鉱工業生産速報は予想上回る+0.9%、7‐9月期はマイナスの見方

2008年 08月 29日 12:04 JST
 

 [東京 29日 ロイター] 経済産業省が29日発表した7月の鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比0.9%上昇の107.9となり、2カ月ぶりの上昇となった。

 ロイターの事前予測調査では前月比0.5低下と予想されていたが、発表された数字は予想を上回った。しかし、7─9月期生産がマイナスとなる可能性が高まっていることなどもあり、経産省は生産の基調判断を「弱含みで推移」に据え置いた。

 7月の伸び率がプラスとなり、経産省見通しであるマイナス0.2%を上回ったが、同省では、昨年7月に新潟県中越沖地震があり、その影響で自動車生産が激減、それが季節調整指数を歪め、結果として今年7月の生産指数押し上げに寄与したと分析した。輸送機械の昨年7月の生産は前月比マイナス7.3%の大幅下落だった。そうした点を加味すれば、7月の生産指数は「もう少し低い数字になった可能性がある」(同省)という。

 同省では「9月以後、明るい材料は見られない」と先行きに慎重だが、懸念材料として米欧景気、国内の物価上昇、企業収益の悪化などを挙げた。

 7月生産の押し上げには、輸送機械、電気機械、非鉄金属などが上昇に寄与した。輸送機械は中東、欧州向けなどへの輸出が押し上げ、また気温上昇でエアコン出荷が増加して電気機械生産を押し上げたという。鉱工業出荷指数も前月比1.6%上昇し、在庫指数は同0.2%低下した。

 製造工業生産予測指数は、8月が前月比2.9%低下となるが、9月は同3.4%の大幅上昇に転じると予想。8月の低下に寄与するのは、輸送機械、鉄鋼、一般機械など、9月の上昇に寄与するのは、輸送機械、電子部品・デバイス、一般機械など。

 8月・9月の見通しが実現すれば、7─9月期の生産は前期比0.5%の低下になるという。実際に低下すれば3四半期連続となり、市場で広がっている景気の後退局面入り観測を裏付けることになりそうだ。

 在庫の積み上がりはやや緩和した。製品全体の出荷在庫バランス(出荷の前年比マイナス在庫の前年比)をみると、プラス0.7%となり、6月のマイナス3.3%から改善。また電子部品・デバイスの同バランスもマイナス15.6%となり、6月のマイナス18.6%からやはり改善した。民間エコノミストからは「在庫調整圧力の強まりには至っていない」(みずほ証券シニアマーケットエコノミストの清水康和氏)との声が聞かれた。  続く...

 
 
 
 
 
 
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