福田首相が辞任表明、麻生幹事長の総裁昇格期待の声
[東京 2日 ロイター] 福田康夫首相は1日、首相官邸で緊急記者会見し、ねじれ国会で政策が実現できないことを退陣の理由と説明し「新しい布陣の下、政策の実現を図らなければならないと判断し、辞任を決断した」と語った。
与党内では景気対策優先を掲げる麻生太郎幹事長の新総裁への昇格を期待する声が浮上している一方、構造改革路線の後退を懸念する見方がマーケットには出ており、小泉潤一郎内閣以来、自民・公明の連立政権が堅持してきた財政健全化路線は岐路を迎えた。
福田首相は会見の冒頭から、衆参ねじれ国会の中で困難を承知で政権を引き継いだが、最初から政治資金、年金記録問題など「積年の問題が顕在化し処理に忙殺された」と辞任表明にいたる心境を述べた。
道路特定財源の一般財源化や消費者庁設置など「だれも手を付けなかった国民目線の改革に着手し一定の方向性を出した」と述べ、前週末には総合経済対策を取りまとめたが、臨時国会で対策を実施するための補正予算案や消費者庁設置法案など「国民生活に一刻の猶予もできない重要な案件を審議する」局面を前に、辞任を表明した。安倍晋三前首相に続く自民党総裁の任期途中での政権幕引きとなった。
辞任を決断した理由について福田首相は「先の国会では、民主党が重要な案件の対応に応じず、国会の駆け引きで審議引き延ばしや審議拒否を行い、その結果決めるべきことがなかなか決まらない事態が生じた。今度開かれる国会で、このようなことは決してあってはならない。そのためにも態勢を整えた上で、国会に臨むべきと考えた」と述べ、「新しい布陣の下、政策の実現を図らなければならないと判断し、辞任を決断した」と語った。
福田首相は新体制について言及を避けたものの、複数の与党筋によると、政府・与党内では国民的な人気が高い麻生幹事長へ政権が移ることを期待する声が高まっているという。
麻生幹事長は2日未明、自民党総裁選に出るかとの質問に対し「適任かな、と思わないわけでない」と述べ、立候補の意欲を示した。
今後は、自民党の新総裁の選出手続きに焦点が移る。安倍晋三・前首相が辞任表明した昨年9月12日から、自民党総裁選を経て福田首相が国会で新首相が指名されるまで約2週間がかかった。 続く...





