運用各社の純資産残高、71社中16社が前年末比半減
[東京 7日 ロイター] 世界の金融市場の混乱を背景にファンドの解約が相次ぐ中、運用各社は純資産残高の減少に直面している。残高の減少はそのほとんどが円高や株安による目減りによるものだが、各社とも前年末比で軒並み2ケタの減少。
全71社中23%にあたる16社で残高が前年末の半分以下になったほか、前年末から7─8割減となった運用会社もある。
<前年末から残高が半分以下になった運用会社、新興国関連ファンドの影響大>
投信情報サービス会社リッパーが投資信託協会のデータをもとに集計した公募追加型投信の各社の10月末残高状況によると、運用会社全71社中16社の残高が前年末から半減し、中でも5社が6割を超える減少となった。規模が極端に小さい運用会社を除くと、最も残高が減少したのはHSBC投信で71%減、次いでドイチェ・アセットマネジメントの63%減、BNPパリバ・アセットマネジメントの61%減などとなっている。いずれも新興諸国に投資するファンドが主軸であったり、規模の大きな新興国ファンドを抱えている運用会社だ。海外資産の運用を得意とする外資系運用会社においては、新興国市場をはじめ海外市場の株価や通貨の下落が残高に大きく影を落とした格好だ。
また前年末時点で唯一10兆円を超える運用資産を誇った野村アセットマネジメントの残高も、10月末時点で前年末比43%減の6兆円台にまで落ち込んだほか、外資系でトップだったフィデリティ投信も前年末の1.8兆円台から10月末には1兆円を割り込み前年末比45%減の9800億円台となった。
国内勢では、国内最大の公募投信、通称「グロソブ」を抱える国際投信投資顧問が債券型の強みを発揮。残高減少は前年末から19%減にとどまり、運用会社の純資産残高ランキングで前年末の4位から10月末時点では2位に浮上した。3位の大和証券投資信託委託との差は5500億円超になっている。
ラッセル・インベストメントやモルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信、シンプレクス・アセット・マネジメントなど計7社は、前年末比で残高を増やしたが、残高増加は、新規ファンドの設定などによるもので、純粋に残高増加を喜べる状況ではない。
(ロイター日本語ニュース 編集 宮崎 大)
© Thomson Reuters 2009 All rights reserved.



