景況悪化で苦戦のゼネコン、公共工事に下支え期待

2008年 11月 12日 18:26 JST
 

 水野 文也記者

 [東京 12日 ロイター] 大手ゼネコンの苦戦が目立っている。過去に請け負った案件が資材価格の高止まりなどで採算が厳しくなっているほか、足元の受注もここにきて落ち込む気配が出てくるなど、景況悪化のダメージを受けている状況だ。

 ただ、一方では長く低落傾向にあった公共工事の受注が上向きに転じており、今後の景気対策も合わせて収益の下支え役として期待されている。

 大手ゼネコン4社(大成建設(1801.T: 株価, ニュース, レポート)、大林組(1802.T: 株価, ニュース, レポート)、清水建設(1803.T: 株価, ニュース, レポート)、鹿島(1812.T: 株価, ニュース, レポート))は12日、そろって第2・四半期決算を発表したが、そこで各社とも厳しい状況にあることが浮き彫りになった。第2・四半期累計のセグメント別営業損益で、大成建設、鹿島は本業の建設事業で赤字となったほか、大林組と清水建設も2009年3月期の営業利益見通しの下方修正を余儀なくされている。

 背景にあるのは工事採算の悪化。急騰していた鋼材など資材価格は、直近では落ち着いてきたものの、「高止まりした状態にあり、当面は工事の利益が上がらない。2006年下半期から2007年上半期に受注した大型案件が、資材・労賃の高騰で採算が厳しくなっている」(鹿島の染谷香常務)という。

 さらに「資材費高騰や請負金増額交渉の不調で海外土木工事の採算が大幅に悪化。セグメント別の営業損益で土木工事は上場来初の赤字を計上した。マンション市況の悪化も響いている」(大成建設の富岡守経理部長)との声も出ている。

 第2・四半期累計の完成工事利益率が前年同期の5.2%から5.5%に改善した大林組でも、「立替えが多くなるなど代金の受取条件が厳しくなっている」(野間暎史副社長)と明かした。

 資材費に関しては「足元では厳しい状態が続く。鋼材価格などの低下が決算に反映されるのは来期以降になりそう」(清水建設の黒澤成吉専務)との声が出ているが、景気悪化によって工事単価も引き下げ圧力が加わるとみられることから、今後は受注額とコストのバランスをいかに取るかが重要になりそうだ。  続く...

 
 
 
 
 
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