農林中金の9月中間決算、有価証券の実現損1100億円
[東京 27日 ロイター] 農林中央金庫は27日発表した2008年4―9月期単体決算で、有価証券の実現損1120億円(前年同期比714億円増)、有価証券の含み損1兆5737億円を計上した。金融市場の混乱で保有有価商品の価値が大幅にき損し、自己資本比率は3月末から1.2%低い11.32%に減少した。
資本増強を図るために、3月までに1兆円規模の増資を実施する計画も発表した。
4―9月期単体ベースの経常利益は前年同期比86.3%減の205億円となった。09年3月期の経常利益はすでに従来予想の3500億円から1000億円(前年同期比71.6%減)に引き下げている。会見した上野博史理事長は「金融市場の混乱で、保有有価証券の公正な価格と市場価格のかい離が想定を超えた」と説明した。
実減損1120億円のうち、証券化商品の損失が約799億円。保有株式の減損処理が約200億円となった。3月末に4306億円だった含み損は1兆5737億円に急拡大した。国内の債券は含み益となったが、証券化商品などの評価損が膨らんだ。証券化商品は市場の実勢価格で評価した。一方、変動利付け国債は理論値で評価。これにより含み損の減少効果が約3965億円あった。
上野理事長は含み損拡大について「クレジット投資などは8割が高格付け。元利払いは予定通り行われており、市場価格と実態価格のかい離は埋まっていくだろう」と語った。ただ、「反省するべきところは反省する」とも述べ、今後はリスク管理などを強化していく方針を示した。
増資により、中核的自己資本(Tier1)の増強させる。出資者である全国の信用農業協同組合連合会(信連)や信用漁業協同組合連合会(信漁連)などと協議を始め、具体的な金額や条件などは今後詰めるとした。
(ロイター日本語ニュース 布施太郎記者)
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