米政府、金融危機に対応する術欠いていた=米財務長官
[シンガポール 31日 ロイター] ポールソン米財務長官は退任を前に英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙とのインタビューに応え、米政府は今回の金融危機に対応する充分な手段を欠くなかで対応を迫られていたと述べた。
31日付の紙面に掲載されたインタビュー記事によると、同長官は米政府は金融危機対策として様々な対策を導入してきたが「米国のような大国が必要とする権限の全てを持たないまま、政府はこれら全ての対策を打ち出してきた」と指摘。10月に総額7000億ドルの公的資金投入を柱とする金融危機対策法が成立した際も、米国にはノンバンクの破たんに対応する仕組みがなかったと述べた。
米政府が難しい対応を迫られたことの理由として、先ず危機の原因となった要因が「何年にもわたり蓄積していた」こと、さらに「世界の金融システムと米国の規制当局が、救いようもないほど時代遅れなものとなっていた」ことを挙げた。
今後の米国の金融規制改革について、大規模な金融機関の破たんにも耐え得る金融インフラと当局の統制力の構築に向け「より改善され、かつ効果的な」規制の導入に焦点を置くべきだと述べた。その上で「どのような機関も、破たんさせるには規模が大きすぎる、または破たんによる影響が大きすぎて破たんさせられないという事態になってはならない」との見方を示した。
今回の米国発の金融危機について、あまりの規模の大きさに驚いているとしながらも、政府系住宅金融機関の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)の資金繰り問題が表面化した8月の時点で、事の重大さには気づいていたと述べた。「直面している問題の深刻さに驚いているかどうか半年前に聞かれていたら、驚いていると答えたはずだ」と語った。
その上で「どのくらい深刻な事態に直面しているかという米政府の理解が、米国民の理解、さらには議会の理解をも上回るという苛立たしい時期がしばらく続いていた」と回顧した。
個人的に過去1年はどのような年だったかとの質問に対して「極めて中身の濃い1年だった」と振り返り、財務省は7月以降、常に臨戦状態にあったと述べた。来年1月20日に発足する新政権については「すばらしい陣営を揃えており、われわれの助言は必要ないだろう。心の底からそう信じている」と述べた。
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