苦戦続く百貨店業界、高コスト体質改善のリストラが浮上のカギに

2009年 01月 6日 16:25 JST
 

 水野 文也記者

 [東京 6日 ロイター] 百貨店業界の苦戦が続いている。大手各社(三越伊勢丹ホールディングス(3099.T: 株価, ニュース, レポート)、J.フロント リテイリング(3086.T: 株価, ニュース, レポート)、高島屋(8233.T: 株価, ニュース, レポート))の昨年12月月次売上は大きく落ち込み、厳しい景気情勢を反映した格好となった。

 景気低迷の長期化が懸念される中、消費者の生活防衛に対応した販売戦略にとどまらず、高コスト体質を改善するリストラが来期以降の収益を展望する上で浮上のカギになるとの見方も出ている。

 市場関係者の間から「景気の悪化局面が長引けば、さらに百貨店業界は厳しくなる。生活防衛が意識される中で『高額品=負け組、安物=勝ち組』と消費関連株の二極化が進んでおり、前者の百貨店株の株価下落リスクは小さくない」(準大手証券情報担当者)との声が聞かれるように、マーケットの百貨店株を見る目は冷たい。

 実際、12月の月次動向を受けた6日の株式市場で各社の株価は、相場全体が底堅くなったのにもかかわらず、いいところなく推移。昨年12月26日に高島屋が2009年2月期の業績見通しに関して大幅下方修正を発表したことで、業界全体について足元の悪い状況が織り込まれたとの見方があったものの、この日の動きからはさらなる悪化を市場が懸念しているとみることができそうだ。

 各社の12月月次動向は、三越が前年同月比9.9%減、伊勢丹が同10.0%減、大丸が同9.0%減、松坂屋が同16.1%減、高島屋が同10.4%減と2ケタのマイナスが目立つ。ご祝儀ムードも漂う1月2日の初売りも「入店客は前年並みでにぎわったが、売上高は落ち込んだ」(三越伊勢丹ホールディングス広報担当者)という。各社とも来客数そのものは落ち込んでおらず、客単価の低下が消費者の生活防衛に対する意識の高まりを示している。

 初売りで松坂屋は用意した福袋を売り切ったものの、完売までの時間が例年よりも長くかかり、1万円、3万円、5万円と3種類あるうち1万円に人気が集まるなど、「縁起物」に対しても節約志向が感じられたという。

 今後も厳しい景況感が続くというのが業界の共通した見方。高島屋の水野英史常務は昨年12月の下方修正発表時に行った会見で、今回の消費不振について第1次・第2次オイルショック時よりも厳しい状況との認識を示し「2009年度(2010年2月期)も厳しい状況が継続すると考えている。それに基づいた経営計画、予算編成を検討していく」と語っていた。  続く...

 
 
 
 
 
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