09年度マイナス成長に下方修正へ、10年度もプラス幅圧縮

2009年 01月 6日 17:32 JST
 

 [東京 6日 ロイター] 日銀は2009年度の実質国内総生産(GDP)の成長率見通しをマイナスに下方修正する方向で検討に入った。

 昨年10月末に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)では0.6%のプラス成長を見込んでいたが、生産などの経済活動などが急激に悪化していることを踏まえ、マイナス成長は避けられないとみている。08年度もプラス0.1%からマイナスに引き下げる見通し。2010年度もプラス成長は維持するものの、下方修正する方向だ。今月21、22日に開く金融政策決定会合で、展望リポートの中間評価を行い、新たな見通しを示す。

 昨年12月26日に発表された11月の鉱工業生産は前月比8.1%低下と、1953年の調査開始以来、最大の下落率を記録するなど、日本経済は急激に悪化している。日銀は生産について、1─3月期も同様の厳しい状況が続くとみており、所得環境の悪化から内需が一段と弱まれば、さらに下振れるリスクがあると警戒を強めている。

 こうした状況を受け、物価をめぐる不確実性も増大している。日銀は展望リポートで消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比は「徐々に低下していく」との見通しを示し、09年度は前年比横ばい(0.0%)まで下がると見込んでいたが、予想を超える原油価格の下落と需給ギャップの悪化で、再びマイナスに陥る可能性も否定できないとみている。

 日銀は08年度、09年度と2期連続のマイナス成長になっても、2010年度には再びプラス成長に戻ると予想している。09年度中に回復の兆しが見え始めれば、企業は設備投資を再開し、在庫も積極的に積み増す可能性が高いためだ。もっとも展望リポートで示したプラス1.7%は達成できないとの見方から、数値自体は下方修正される見通しだ。 

 日銀は展望リポートで「2010年度の成長率は潜在成長率並みになる」とのシナリオを描いていたが、足元の設備投資の状況を踏まえると、潜在成長率自体が低下している可能性がある。4月の展望リポートに向けて、今後はこうした点も議論の対象になりそうだ。

 (ロイターニュース 志田 義寧記者;編集 田巻 一彦)

 
 
 
 
 
Photo
 

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ