白川日銀総裁記者会見の一問一答

2009年 02月 3日 17:56 JST
 
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 [東京 3日 ロイター] 白川方明日銀総裁は3日午後、金融機関保有株式の買い入れ再開について記者会見し「今回の措置は、金融システム安定の一種の安全弁の役割を果たす」とし、金融システム安定に力点を置いた措置であることを強調した。詳細は以下の通り。 

 ──リスク資産の買い取りの決定が続いているが、日銀の財務の健全性との兼ね合いでは難しい判断だったと推察する。そうした観点から改めて今回、リスク資産である株式を買い取ることの狙いは。 

 「今回の目的は、金融システムの安定ということであるが、そうした政策目的を実現していくということと、今質問にあった財務の健全性をどのように調和するかは非常に大事な論点だ。財務の健全性は、いつも申し上げている通り、単に日本銀行が自らのバランスシートをきれいにするという、そういう狭い意味ではなく、通貨を発行するというそういう大きな権限を与えられている組織として、それは当然健全性を確保していかないといけない。そのことが、通貨への信認を確保するという理解に立っている」  

 「(中略)財務の健全性を確保するために、今回もいくつかの措置を講じている。第1に、買い入れ総額を設定するとともに、買い入れ対象となる株式の信用度に一定の制限を設けた。第2に、株式の時価が著しく下落した場合には、減損処理を行うことにした。第3に、個別株でみて、減損処理をした後も、日本銀行の持っている株式全体として、時価の総額が帳簿価格の総額を下回る──つまり含み損が発生するという場合には、その差額に対して株式取引損失引当金というものを計上することにより、財務の健全性確保を図ることにした。政策目的は異なるが、先般発表した企業金融支援の措置においても財務の健全性を図るための措置を講じている。日本銀行全体として、物価の安定、金融システムの安定という政策目的を実現するための財務の健全性は、こうした措置によってきちんと担保されていると思う」 

 「われわれが改めて今回感じることは、金融機関の保有している株式の価格変動リスクというものが、改めて非常に大きなものであるということである。これは、個別金融機関の経営という観点からもそうだが、日本の金融システム全体からもそうである。従って、現在のような局面で年度末にかけて株価がさらに下がるかもしれないということを金融機関の経営者が意識すると、それは心理面でも行動面でも強いブレーキになってくるわけである。そういう意味で金融システムの安定性を維持するために、日本銀行としてどういうことができるのかといった場合、今回の措置は安全弁を提供するということを通じて貢献するということが背景である」 

 ──政府も株式買い取りの準備を進めているが、政府との役割分担は。

 「銀行等保有株式取得機構の株式買い取りが再開されると、同機構は日銀による株式買い入れと類似の業務を行うことになるのは事実。ただ、最近の内外の金融システムの状況を踏まえると、日本銀行としても金融機関からの株式買い入れを再開し、今後の株式保有リスクの削減努力を支援していくことが適当と判断した。政府の施策についてコメントすることは適当ではないが、日銀の措置は金融機関の株式保有リスクの削減を支援することで、金融システムの安定に力点を置いている」 

 ──これまでは金融仲介機能の回復などが理由とされていることが多かったが、今回は金融システムの安定を強調している。日本の金融界を取り巻く環境が変わったとの認識があるのか。    続く...

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 2月3日、白川日銀総裁は、金融機関保有株式の買い入れ再開について記者会見した。昨年10月撮影(2009年 ロイター/Toru Hanai)
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