株式市場は追加経済対策を材料に買う動きが活発化
[東京 10日 ロイター] 株式市場では財政支出が15兆円にのぼる追加経済対策を材料として買う動きが活発化している。過去の株価低迷期に大型の経済対策が出されたケースを検証すると、株価は底値から5割前後上昇した経験則がある。
今回も対策で恩恵を受けそうな銘柄を中心に株価上昇が期待されている状況だ。
ただ、対策の内容について「総花的」といった声もあるほど関連業種は多岐にわたり、物色対象は絞りにくいという。そのため、関連業種でもメリットを受ける度合いによって、銘柄ごとのパフォーマンスに差が出るとの指摘もある。
80年代後半のバブル経済崩壊以降、相場が低迷する局面で大型の財政支出を伴う経済対策が打ち出された後の株価は大幅に上昇した経緯がある。92年8月の宮沢内閣時の対策では、日経平均が同年8月18日安値1万4309円41銭をボトムに翌年9月まで47.7%の上昇を記録。95年9月の村山内閣時の対策では、同7月3日安値1万4485円41銭から翌年6月まで56.4%の上昇となった。
今回の対策で引き合いに出される小渕内閣時の98年11月の対策でも、98年10月9日安値1万2879円97銭から61.7%上昇するなど「国策に売り無しという格言があるが、大型の経済対策は景気を刺激するのは間違いないため、過去のケースと同様に株価の大幅な回復が期待できるようになった」(準大手証券情報担当者)という。正式に追加経済対策が発表される10日の株式市場で、日経平均は伸び悩みながらも続伸し、対策への期待感も手伝い一時9000円台を回復した。
こうした景気対策を買う相場における物色対象として、当然のことながら対策に関連する銘柄が注目されている。既に、4月からハイブリッド車などエコカーについて、購入時にかかる自動車取得税、車検時にかかる自動車重量税が減免される優遇税制が実施されたことで人気化している自動車株に関し「追加対策によって買い替え促進に補助金が出されることで一段と需要喚起が期待され、息の長い相場が期待できる」(大手生保系投信運用担当者)とみる関係者が少なくない。
また、省エネ家電への購入支援策に対しては「既に支給され始めた総額2兆円の定額給付金の効果もあり、デジタルテレビの購入が活発化しそう。電機メーカーのほか、家電量販店などにもメリットがありそうだ」(外資系証券ストラテジスト)といった声もある。
ただ、対策の内容が総花的で、あまりにも関連業種が多いために物色対象を絞りにくいという。そのため「メリットを享受する同一業種の中でも、その対象製品の優劣によって銘柄の人気度に差が生じ、パフォーマンスに差がつくケースが出てきそうだ」(丸三証券・専務の水野善四郎氏)との見方も出ていた。 続く...




