白川日銀総裁記者会見の一問一答

2009年 04月 30日 18:42 JST
 

 [東京 30日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は30日、金融政策決定会合後の記者会見で「日本経済は2009度後半以降は成長率が緩やかに持ち直すとともに、物価の下落幅も縮小していく」との見通しを示した。

 その上で「やや長い目でみれば、物価安定のもとでの持続的成長経路に復していく展望が拓ける」と指摘。ただ「当面は経済・物価の下振れリスクを意識する必要がある」とも付け加えた。

 会見の詳細は以下の通り。 

 ──経済・物価情勢の改定の理由と、政府の追加経済対策の影響をどの程度織り込んだのか。 

 「(前略)前回の展望リポートを公表して以降、世界経済は同時かつ急速に悪化したが、最近に至り世界的に景気の下げ止まりに向けた動きも見られ始めている。今回の展望リポートでは、こうした動きが世界経済の順調な回復につながっていくかどうかという点を中心にさまざまな角度から点検を行った。グローバル化が進展したもとで、各国の経済情勢の相互連関がもともと強まっている上、今回は昨年秋以降、世界経済が同時かつ急速に悪化するという大きなショックに見舞われている。したがって、我が国経済の先行きについても、各国と同様に海外経済や国際金融資本市場の動向に大きく依存した展開をたどる可能性が高いことに留意する必要がある。とくに米欧の金融システムの立て直しがどのように進むのか、また新興国も含めた世界の需要がどういう展開をたどるのかといった点については、なお不確実性が高い状態にある」 

 「今回の展望リポートでも、こうした不確実性を十分に念頭において、中心シナリオとリスク要因の双方を注意深く点検した。また新型インフルエンザの広がりと経済活動等への影響については今後注意深くみていく必要があることを確認した。今回の見通しに関しては数字に関心がどうしても集まるが、今回2008年度後半のGDPの前期比成長率が大幅に低下したことが、2009年度のGDP成長率に与える影響に注意が必要だ。2009年度は極めて低いGDPの成長から始まるため、この年度中に日本経済が下げ止まる場合でも、前年度対比の成長率自体は大幅なマイナスになる。このように経済の変動が極めて大きい場合には、各時点における成長率、すなわち前期比でみた成長率と年度平均の成長率が大きく異なる。このため、経済・物価の中心的な見通しを示すにあたっては、参考係数として示した数字だけではなく、その背後にある経済・物価のメカニズムに関する定性的な見方が従来以上に重要になってくると考える」

 「そう申し上げた上で、まず中心的な見通しを述べる。景気面では2009年度前半は内外の在庫調整の進ちょくを背景に、悪化テンポが徐々に和らぎ、次第に下げ止まりに向かうとみられる。その後、2009年度後半以降は、各国における各種政策が効果をあらわすとともに、金融や実体経済におけるさまざまな調整も徐々に進ちょくするとみられるため、国際金融資本市場が落ち着きを取り戻し、海外経済も持ち直していくと考えられる。わが国経済も、こうした海外経済や国際金融資本市場の回復に加え、各種対策の効果もあって、緩やかに持ち直し、見通し期間の後半には、潜在成長率を上回る成長に復帰していく姿が想定される」

 「物価面では、石油製品価格の下落に加え、経済全体の需給バランスの悪化などを反映し、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は2009年度半ばにかけて下落幅が拡大していく可能性が高い。その後、石油製品価格などの影響が薄れていくため、中長期的なインフレ予想が安定的に推移するとの想定のもとで、下落幅は縮小していくと考えらる」  続く...

 
 
 
 
 
 

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