2010年度も好況感なさそう=日銀展望リポート
[東京 1日 ロイター] 日銀は1日に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の全文で、日本経済の先行きについて、2010年度には実質国内総生産(GDP)のプラス成長への転換が見込まれるものの、好況感を伴う経済状況にはならないと指摘した。
またGDPの最大構成項目である個人消費についても09年度は減少が続くと予想、生鮮食品を除くベースでの消費者物価(CPI)については、09年度上期に、一時的に前年比マイナス2%台にまで、低下すると予想した。
日銀は、30日に発表したGDPなどの見通しに加えて、経済の各項目について背景を説明した。それによると、08─09年度のGDP下落幅が、それぞれマイナス3%台と、これまでに見られなかったほど大幅なものになりそうなため、プラス1.2%成長が予想されている10年度においても「好況感を伴う経済状況とはならない可能性が高い」と予想した。
個人消費について日銀は、09年度の雇用者報酬が大きく減少するため、減少が続くと予想した。27日に発表された内閣府試算では、前年比プラス(0.3%増)が予想されており、両社の見方の違いが際立つ格好となった。10年度については、景気は回復に向かうものの、雇用者報酬がなお減少するため、消費の回復は緩慢なものにとどまるとした。
もっとも消費の落ち込みは、景気持ち直しの動きを断ち切るほと大きなものにはならないという。
09年度の設備投資は、設備過剰感が強まるもとで、08年度よりも下落幅が拡大すると予想。10年度については、輸出が回復し、生産や企業収益も持ち直していくことなどから、小幅の増加に転じていくとみている。
住宅投資については、雇用所得環境が厳しさを増していること、分譲マンションの在庫が積み上がっていることなどから、09年度上期にかけて減少したあとも、弱含み横ばい圏内の動きが続くと予想した。
輸出については、09年度上期に減少に歯止めがかかり、下期には海外在庫の調整進ちょくに伴う押し上げ効果もあり、反転上昇の力が一時的に強まると予想した。10年度入り後も、海外経済が回復を続け、その持続に関する企業のコンフィデンスが回復していくもとで、増加を続けるとみている。 続く...


