新生銀の10年3月期、当期利益予想は100億円

2009年 05月 13日 22:54 JST
 

 [東京 13日 ロイター] 新生銀行(8303.T: 株価, ニュース, レポート)は13日、2010年3月期の連結当期利益は100億円になる見通しと発表した。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト4人の当期利益予想の平均値は233億円。

 法人向けビジネスは厳しい環境が続くが、個人向け業務で収益回復を図る。

 10年3月期の業務純益は08年3月期程度の1000億円(09年3月期は約794億円)を上回ると想定。クレジットコストは650億円程度、その他の海外投融資に関わる損失などで200―300億円を見込む。

 経費削減では、前期から進めている早期退職制度などで銀行単体ベースで約2500人の従業員を2100人程度に減らす。グループ全体では2割の人員削減を行う。八城社長は、自己勘定投資は全面的に縮小し、不動産関連融資や証券化などの顧客向けサービスで法人ビジネスのてこ入れを図る考えを示した。

 09年3月末の連結自己資本比率は8.35%、中核的自己資本(Tier1)比率は6.02%となった。Tier1から優先出資証券や優先株、繰り延べ税金資産を除いたコアTier1比率は4.03%とし、会見した八城政基会長兼社長は同行の健全性を強調した。その上で、さらに自己資本強化のための自力増資の検討やリスクアセットの削減を表明した。政府の公的資金注入についてはすでに公的資金が入っていることを踏まえ、「これ以上、簡単にお願いするわけにはいかない」と述べ、当面は申請しない方針を示した。

 海外投融資関連の残高は、CLO(債務担保証券)が691億円、欧州のアセットバック投資が1222億円と前年比で減少はしているが、引き続き高い水準。CLOの減損処理507億円などを計上し、「前倒しに処理を進めている」としているが、野村証券金融経済研究所の守山啓輔アナリストは「10年3月期の黒字転換シナリオは慎重に見たい」としている。

 09年3月期の当期損益は1430億円の赤字となり、新生銀発足以来の赤字幅となった。CLOの減損処理のほかにグループのアプラスののれん代償却や消費者金融事業の過払い利息返還請求に対応するための損失などが膨らんだ。

 八城会長は、現在進めているあおぞら銀行(8304.T: 株価, ニュース, レポート)との統合交渉について「コメントできない」と述べた。

 (ロイター日本語ニュース 布施太郎記者)

 
 
 
 
 
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