金融危機で長期戦略を見直し=アブダビ投資庁幹部

2009年 06月 1日 17:49 JST
 

 [東京 1日 ロイター] 世界最大規模の政府系ファンド(SWF)であるアブダビ投資庁(ADIA)幹部は1日、金融危機による投資環境の変化を受け、ADIAは長期戦略の見直しを行っていることを明らかにした。

 ADIAの極東株式担当ディレクターを務めるObaid Murad Al Suwaidi氏が東京で開催された「アブダビ投資フォーラム」で語った。

 同氏は、世界経済を取り巻く不透明感などから、ADIAとしては07年末から保有資産の流動性を高めてきたと指摘。そのうえで「現在、資産の長期戦略について変更が必要かどうか見直しを行っている」と語ったが、具体的な見直しの内容については言及しなかった。同氏はADIAの長期投資のスタンスに変更はなく、「今後も、株式、債券、不動産など全ての資産クラスや市場における主要なトレンドをつかむ方法を考えていく」と述べた。

 ADIAを含む中東の政府系ファンドは、ここ数年、欧米の金融機関や企業への投資を増やしたこともあり、昨秋以降の世界株安の影響で保有資産が大きく目減りしたとみられている。

 Al Suwaidi氏によると、1976年設立のADIAは1000人を超える人員を要しており、そのうち約7割を海外の人材でまかなっている。海外の金融機関や投資会社から転職したケースもあり、スタッフの国籍は40カ国に及ぶという。

 別の政府系ファンドであるアブダビ投資評議会(ADIC)のインフラ開発担当エグゼクティブディレクターを務めるAhmed Al Mazroui氏によると、不動産、プライベートエクイティ、ヘッジファンドなどオルタナティブ投資を中心に行うADICは、07年に活動を開始したばかりだが、既に人員は200人を超え、国籍は約35カ国に及ぶ。日本の出身者も2人含まれる。同氏によると日本にも一部投資を行っている。

(ロイター日本語ニュース 大林優香記者 取材協力:ネイサン・レイン記者;編集 村山圭一郎)

 
 
 
 
 
 

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